優勝カップを掲げ歓喜の青学大・西川(中央)ら=撮影・開出牧

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 「東都大学野球、青学大4−1中大」(23日、神宮球場)

 青学大が23日の東都大学野球秋季リーグ最終週で史上4校目となる4季連続優勝を飾り、24日のドラフト会議で1位指名されることが濃厚な西川史礁(みしょう)外野手(4年・龍谷大平安)が取材対応した。第2週の日大1回戦で受けた死球により右手人さし指第一関節を骨折し、ラストシーズンは8試合連続欠場で終了。それでもサポートメンバーとしてベンチ入りして栄冠を勝ち取り、笑顔で“運命の日”を迎える。

 赤土が染みこんだユニホーム姿のチームメートに交じり、制服姿の西川は晴れやかな表情で会見上に現れた。運命のドラフト会議を翌日に控え、つかんだ4連覇。自然と笑みがこぼれた。

 「プレーヤーとしてグラウンドに立てない悔しさもありましたが、それ以上にうれしい気持ちでいっぱいです」

 ラストシーズンは試練が襲った。第2週の日大1回戦で右手に死球を受け、人さし指第1関節を骨折。リーグ戦の出場は絶望的な状況となった。それでも、連盟規定で認められているサポートメンバーとしてベンチ入り。「いつも試合に出ている経験を伝えて、何か一つでも選手の力に変えられるようにと思ってサポートしました」とチームを鼓舞し続けた。

 「グラウンドに立っているときじゃ気づけないこともありました」とどんな経験も肥やしにするつもりだ。患部の回復具合は「順調です」と強調。「次はユニホームを着た姿でできるように。神宮大会に向けてしっかりと調整したい」と11月20日から開幕する明治神宮大会での復帰へ意欲も示した。

 次に神宮を訪れる時には、また特別な立場になっているはずだ。24日のドラフト会議を前に、1位指名候補として名前が挙がる。「楽しみな気持ちが一番強い。いつも通り過ごしたい」と西川。リーグ4連覇という称号を自信に、その時を待つ。