5回、追加点にガッツポーズを見せる関大・金丸(撮影・山口登)

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 「関西学生野球、関学大6−4関大」(22日、南港中央野球場)

 未消化だった4回戦1試合が行われ、関大はリーグ制覇を決めていた関学大に4−6で敗れて勝ち点を落とし、4位に終わった。今秋ドラフト1位候補で最速154キロ左腕・金丸夢斗投手(4年・神港橘)は八回から大学最後のマウンドに上がり、1回三者凡退。目玉候補として臨む24日のドラフト会議に向けて決意を口にした。また全日程を終えて、最優秀選手は打率・412で首位打者を獲得した関学大・福谷宇楽内野手(2年・社)が受賞した。

 金丸は無傷で大学ラストシーズンを終えた。最後も当然のようにスコアボードに0を刻み、大学野球のマウンドに別れを告げた。

 「いい形で最後抑えられたんじゃないかなと思います」

 2点ビハインドの八回に登板し、2者連続で三ゴロに打ち取ると、最後は一飛で三者凡退。この日最速は143キロながらもキレのある直球を投じ、1回完全投球の球数11球で締めくくった。中日・山本スカウトがネット裏で視察。ドラフト直前まで状態をチェックする力の入れようで「順調に来ている」と話した。

 昨秋から続く連続自責0イニングを「72」に更新。今秋は5月に発症した腰の骨挫傷で中継ぎ専念となるも、10試合計15イニングを無失点に抑え、春秋で自責点を負うことなく防御率0・00でフィニッシュした。大学通算でも49試合で20勝3敗、防御率0・83で312奪三振と圧巻の成績。無名から一気にドラフト目玉候補へと成り上がった4年間を振り返り「やりきった」と息をついた。

 24日のドラフト会議は自らの価値も試される場。1位指名は確定的なものの、「多ければ多いほどいい評価だと思う。楽しみ」と何球団の指名が集まるかにも胸を躍らせた。「ご縁がある球団で貢献して日本一になれるように」。競合必至の逸材はどっしりと運命の日を待つ。