現場となった男性宅を囲む規制線=横浜市青葉区鉄町

 横浜市青葉区鉄町の住宅で住人の男性(75)が殺害されて金品が奪われる強盗殺人事件が起き、近隣住民の間には「まさかこの地域で…」と動揺が広がっている。現場周辺には高齢者世帯も多く、防犯意識は高くなかったとの声も聞かれる。強盗事件が相次ぎ、防犯対策への関心が高まる中、専門家は「我が事として対策を講じてほしい」と注意を呼びかける。

 男性宅は高台の住宅地の奥にあり、近くには山林が広がる。近隣住民は「この辺りは高齢者世帯が多く、ほとんど住民しか見かけない。事件なんてほとんどなかった」と振り返る。

 閑静な住宅街なだけに近隣には不安が広がっており、首都圏で強盗事件が相次いでいることは知っていたという80代男性は「まさかこの地域で起こるなんて」と絶句。「地元の人しか姿を見ないから、地域全体で警戒心や防犯意識は低いと感じる」と声をひそめた。

 近くで働いているという50代男性も「外部の人が来ることはほとんどない場所」とした上で、「高齢の住民が多い。防犯対策はほとんどされていないという印象。この地域がターゲットにされる理由がそこにあるなら対策しないといけない」と危機感を募らせる。