ヘッジファンド、トランプ氏勝利で恩恵の銘柄を「強く選好」=JPモルガン

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Carolina Mandl

[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースは先週終盤に取りまとめた投資家向けのノートで、11月の米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利した場合に良いパフォーマンスを期待できる株式銘柄を世界のヘッジファンドが「強く選好」していると指摘している。

ロイター/イプソスが22日に発表した大統領選に関する世論調査では民主党候補のハリス副大統領の支持率が45%と、僅差でトランプ氏の42%を上回り、両氏の差は同じレベルで推移している。他の全米世論調査の一部では、両氏の差が縮まっている。

JPモルガンは「一般的に、今年に入ってからの正味の資金フローはトランプ氏に勝算があるとの見込みとかなり相関するようになった」とした上で、「勝算が反対方向(のハリス氏)に移り始めた場合、今後数週間で少し失望し、反転する余地がある」との見方を示した。

ヘッジファンドのポートフォリオを追跡しているJPモルガンのポジショニング調査部門によると、ポートフォリオマネジャーは共和党政権になった場合に恩恵を受けそうないくつかの分野の資産を過去数週間に購入した。

一方、民主党政権下で良好なパフォーマンスが期待できる銘柄は売られた。JPモルガンは一例として、再生可能エネルギーは「トランプ氏が勝つとの見込みが上昇したのに伴い、過去数週間に急激に売られた」と言及した。

トランプ氏は、バイデン大統領のクリーンエネルギー政策に反対するエネルギー政策を打ち出している。