ヒルサイズ超えのビックジャンプに成功し、笑顔の葛西(右)

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 「ノルディックスキー・ジャンプ・全日本選手権」(20日、白馬ジャンプ競技場)

 男子では葛西紀明(52)=土屋ホーム=が136・5メートル、131・5メートルを飛び、合計267・0点で4位だった。北京五輪銀メダルの小林陵侑(チームROY)が、2年ぶり4度目の優勝を果たした。女子は伊藤有希(土屋ホーム)が、18日のノーマルヒルに続いて2冠。高梨沙羅(クラレ)は2位だった。

 充実感が漂った。葛西は1本目からヒルサイズ(134メートル)超えの飛躍で会場を沸かせると、2本目も130メートル超えのビッグジャンプ。表彰台はわずかに届かなかったが、代表勢に食らいつく好内容に「世界トップの小林陵侑とどれくらい差があるかなと思っていたが、だんだん詰まってきた。こういうふうに飛べるとめちゃくちゃ面白い」と破顔した。

 ただ、目標としていたワールドカップ(W杯)のメンバー入りはかなわなかった。今後は下部のコンチネンタル杯を転戦し、W杯の出場を目指す。52歳のレジェンドは「本当はW杯から回りたい気持ちはありましたけど、しょうがない」と悔しがったものの、「ここからはい上がっていきたい。世界選手権(25年2月、ノルウェー)も少し見えてきた。再来年のミラノ五輪につなげていけたら」と、不屈の闘志を燃やした。