なんと「スキマ時間で効果抜群」のすごい健康法を発見…!座ったままでもOK、乾燥・咳・睡眠障害・風邪予防にも最適

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「中医学は“季節の養生”と言われるほど、季節や暦を重視する」と語るのは、中医学と心理学の両面から、健康に過ごすための「生活習慣」を提案する、SNSでも大人気の漢方コンサルタント・櫻井大典氏。

秋に入り、夏の疲労が取れないまま、激しい気圧の変化や朝夕の寒暖差で体調を崩し、メンタル面でも憂うつや気分の落ち込みを感じている人も多いはず。

本稿では、数千年という歴史に裏づけられた中医学の知恵と四季折々の暦をもとに、ロングセラーとなっている同氏の著書『二十四節気の暦使い暮らし かんぽう歳時記』より、気分の落ち込みや身体の不調をスッキリ解消し、免疫力を高める、秋の「生活習慣」について紹介します。

秋は中国の五行説で「悲しみ」の季節

秋の彼岸の中日となる秋分(9月22日)を過ぎたあたりから、季節はグッと変化。一気に涼しく、過ごしやすくなり、まさしく“秋の到来”を感じます。いわば、秋の前半戦が終わり、ここから後半戦が始まるといったところ。

秋分を境に日照時間も変わり、中医学的には、夏の「陽」の気が減り、「陰」の気に転じる頃とされています。気温や湿度の面でも大きな変化があるため、寒くなれば毛穴を閉じる、血流を変えるなど、自律神経系が忙しく働く時期です。

ここで、自律神経系の調節がスムーズに行われるかどうか、夏の養生の結果が出るのも秋……。夏に冷たく甘いものをたくさん摂っていた、食欲が落ちていたという人は、不調が出やすい時期です。

また、夏のうちに必要なエネルギーが蓄えられていなかった人は、肌の乾燥・咳・睡眠障害などといった不調が現れる傾向にあります。

メンタル面では、秋は五行の五志に基づくと「悲しみ」の季節(秋の「五臓」である肺は“悲しみ”の感情とつながる臓)とされています(※)。

そのため、秋は “もの悲しさ”の感情が強くなり、気分が落ち込みやすく、ネガティブな感情が強くなるのです。過度な悲しみは、身体の気のめぐりを滞らせて、さまざまな不調を作る原因となります。

気温の低下とともに乾燥もすすみ、乾燥に弱い肺がダメージを受けると、気のめぐりが悪くなり、気分が落ち込みやすくなるでしょう。

心身とも「エネルギー不足」に陥りやすい時期

中医学では、春に種をまき、夏に繁栄させ、秋に収穫し、冬にはその収穫をもとにゆったりと過ごす“自然の摂理”に沿った生き方を大切にしています。

したがって、秋は、春夏にしっかり活動した結果を“収穫”し、心身ともに休むことを意識し始めましょう。新しいことをスタートさせるのではなく、生活のペースを少しずつ落としていくよう、心がけてみてください。

また、疲れが出やすい季節の変わり目ですので、「扶正きょ邪(ふせいきょじゃ)」といって、エネルギー(正気)を補給・充満させ、寒暖差などで発生する病気(邪)を遠ざけるという考え方が、重要なポイントになります。

まずは、しっかりと休息を取り、食欲を落とさないよう気をつけること。これらがしっかりできていないと、心身ともに消耗し、常にエネルギー不足という状態に陥ってしまうことも……。

抵抗力の低下から、邪気が入り込む“隙間”を作ってしまうことになりかねません。秋分頃は、昼と夜の気温差も激しく、風邪をひきやすいので、寝冷えにも注意しましょう。

メンタル面では、もしネガティブな感情にとらわれたら、「秋だから……」と自分を納得させた上で、ぜひ、呼吸に焦点をあてて。背骨を内巻きにせず、なるべく横隔膜を広げるように意識しながら深呼吸。意識的にくり返すことで肺が強く養われ、気持ちも穏やかになるでしょう。

秋に不可欠の生活習慣は「深呼吸」

五行説で「悲しみの季節」とされる秋。そして五臓では「肺」にあたる秋の養生としては、肺を元気に保つための“深い呼吸”が不可欠です。

良い呼吸とは、細くて、長くて、少ない呼吸のこと。吐く息に意識を向けながら“ゆっくり、細く、長く”息を吐くよう心がけてみてください。本来は鼻から吸って口から吐くのがよいですが、はじめは鼻から吸っても口から吸ってもかまいませんので、とにかく肩を上げず、お腹をしっかりと膨らませて、身体全部を使うイメージで行いましょう。

秋は、気分が落ち込みやすいとは言いましたが、一方で、1年のうちでもっとも“養生がしやすい時期”でもあります。涼しくなって空気も軽くなり、夏に消耗した身体を回復させるには、最適なシーズンです。

気温が下がるぶん眠りやすくなり、食べ物の実りも豊かで、栄養も摂りやすくなります。肺が乾燥に弱い反面、脾・胃は乾燥を好むため、消化吸収がしやすくなるといったメリットも。つまり、美味しく食べて、しっかり消化吸収ができるので、体力を回復させるには、うってつけの時期だといえるでしょう。

…つづく次回は、10月2日配信予定の記事<秋到来のいま「この時期に食べないと大損」する、コスパのいい《3つの食べ物》…その意外な理由>です。

(※)中医学の思想で「五行論」に基づく「肝、心、脾、肺、腎」の5つを「五臓」という。五行は、季節や感情(五志)などともつながる。

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