イスラエル、レバノン地上戦準備を示唆 ヒズボラ打倒に空爆継続

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[カイロ/ベイルート/エルサレム 25日 ロイター] - イスラエル軍のハレビ参謀総長は25日、イラン支援下にあるレバノンの武装組織ヒズボラのインフラを破壊し、地上作戦に備えるため、レバノンでの空爆を継続すると部隊に伝えた。

ハレビ氏はレバノン国境の兵士らに対し「(空爆継続は)地上侵攻に備えて準備を整えるとともに、ヒズボラをさらに弱体化させるためだ」とし、地上戦の可能性を示唆した。

イスラエル軍は25日も、レバノンに対するさらなる空爆を実施。レバノン保健相によると、この日の空爆では少なくとも51人が死亡、223人が負傷した。

イスラエルとヒズボラの交戦が激化する中、ヒズボラは25日朝にテルアビブ郊外にあるイスラエル情報機関モサドの本部を標的にミサイルを発射したと表明。これに対しイスラエル当局は、ヒズボラの「大型ミサイル」はモサド本部ではなくテルアビブの民間地域を標的にしていたと反論している。

イスラエルがヒズボラに対する大規模攻撃を開始して以降、死者数は550人以上に達し、1990年のレバノン内戦終結以降で最悪となった。レバノン外相によると、国内で最大50万人が避難。首都ベイルートでは、南部から避難した数千人が学校などの建物に身を寄せている。