コメルツ銀、CFOを対ウニクレディト交渉責任者に来週任命か=関係者

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John O'Donnell Tom Sims

[フランクフルト 18日 ロイター] - ドイツのコメルツ銀行は、来週24日から2日間、監査役会と経営陣が、グループの戦略や同行株約9%を取得したイタリア大手銀行ウニクレディトへの対応を協議するための会合を開く。

事情に詳しい2人の関係者によると、この会合でベッティーナ・オーロップ最高財務責任者(CFO)がウニクレディトとの交渉責任者に任命される可能性がある。

ウニクレディトはコメルツ銀株の追加取得を通じた買収に意欲を見せている。ただコメルツ銀の従業員が属する労組は人員削減を懸念してウニクレディトの傘下入りには反対している。

関係者の1人は、コメルツ銀の経営陣もウニクレディトによる買収には依然として難色を示していると述べた。

こうした中で鍵を握るのは、なおコメルツ銀株の12%を保有するドイツ政府の動きだ。

関係者の話では、コメルツ銀はドイツ政府にこれ以上保有株を売却しないよう要請したもよう。この関係者は、コメルツ銀がウニクレディトに買収されれば、ドイツがイタリアの債務リスクにさらされるだけでなく、複雑な統合交渉にエネルギーを割かれてドイツ企業への与信に支障が出かねないとの見方を示した。

オーロップ氏も今週、ドイツ政府はコメルツ銀株保有を続けるべきだと主張している。

ドイツ政府高官の1人は、保有するコメルツ銀株を単独の戦略的投資家に売るつもりはなく、複数の買い手に渡る展開を想定していると明かした。