米短期債の投資妙味薄れる、過度な利下げ織り込みで=米運用大手

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Alun John

[ロンドン 17日 ロイター] - 米運用大手フェデレーテッド・ハーミーズのマネー・マーケット・ファンド(MMF)マネジャー、デボラ・カニンガム氏は17日、米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和にそれほど積極的にならない可能性が高いとし、年内の大幅利下げを織り込んだ水準にある米短期債は投資妙味が低いと指摘した。

FRBは17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で23年ぶりの高水準にある政策金利を引き下げることがほぼ確実視されている。

市場では利下げ幅が25ベーシスポイント(bp)よりも50bpとなる可能性が高いと考えられており、年末までの3回の会合で計120bp程度引き下げるとの見方が織り込まれている。

しかし、フェデレーテッド・ハーミーズは今回25bpの利下げにとどまると予想。年末までに同じ幅の利下げをさらに2回実施すると見込む。

カニンガム氏が運用を担当するMMFは短期国債など満期の短い資産で構成する投資信託。「われわれの13カ月までの利回り曲線の中で長めの年限に投資することが短期的に最善の戦略」だが自身の予想よりもはるかに大幅な利下げが織り込まれているため、そうすることが難しくなっていると記者団に語った。

「景気後退を予想する市場参加者がかなりいるが、われわれはそう見込んでいない」とした。