「稼げればなんでもOKでしょ」は大間違い…1億円を貯めてFIREした経験から伝えたい「おススメできない副業」とは
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より多くの収入を得ることはFIREへの近道です。会社員が収入をアップするには本業の給料を上げるのが一番ですが、自分の努力だけではどうにもならない面も。そうなると、やはり「副業」で稼ぐことにチャレンジしたいところです。『ぶっちゃけFIRE 手取り25万円で子育てしながら1億円ためる方法教えます』(主婦と生活社)の著書である寺澤氏が考える、FIREを目指すために選ぶべき副業、選ぶべきではない副業とは? 副業の選択方法を詳しくご紹介していきます。
国が副業を推進している
厚生労働省は2018年1月に副業・兼業について「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定。そしてさらにルールを明確化するため、2020年9月にガイドラインを改定しています。
「副業は会社で禁止されているから……」という言葉をよく耳にしますが、実はこのように、すでに国が副業・兼業を推し進めようとしているのです。
こうして将来、副業は多くの企業で解禁されていくでしょうから、貯蓄を増やしていくためにはきちんとこの流れに乗るべきです。しかし準備をしておかないと、いざ副業が解禁されたとしても、「何もできない、何をしたらいいかわからない」という状況になってしまうことでしょう。
ですから、もしあなたの会社で副業が禁止されていたとしても、「自分には関係ない」と目を背けずに、一度副業と向き合ってみてください。もちろん副業がOKとされている会社に勤められている場合は、今すぐに何ができるかを考えてみましょう。
人生ではこのように「所属している会社にとらわれず、まずやってみる」ということが大切です。僕たち夫婦も、在職中から行動を起こして今に至ります。
妻はお金の話と人の資質を見ることが好きなので、在職中からお金の学習をはじめ、ファイナンシャルプランナーとして独立。今ではストレングスファインダー(R)(米国ギャラップ社が開発したオンラインでの才能診断ツール)のギャラップ認定ストレングスコーチとしても活躍しています。そして僕は物事を人に文章で伝えるのが好きなので、在職中に執筆、出版に取りかかり、ある程度の手ごたえを感じてから退職しました。
このように、在職中からでもできることはたくさんあります。ぜひ会社を辞めるという大きなリスクや不安を抱える前に、毎月給与が振り込まれるという安心感のもとで、思う存分副業にチャレンジしてみてください。
選ぶべき副業の条件
それでは、会社員はどのような副業を選ぶべきなのでしょうか。僕が思う条件は、次のとおりです。
・時間に厳しい制約がない副業
・自分が好きで得意な分野の副業
時間に厳しい制約がない副業
会社員としてのデメリットは、自分で自分の時間をコントロールできないこと。本業で急に忙しくなるかもしれませんから、「いつやってもいいし、やらなくてもいい」くらいのゆるい感じから副業をスタートするほうがいいですね。
自分が好きで得意な分野の副業
副業を選ぶ基準は「好きで得意」なことがいいです。副業は人からお金をもらって何かを提供し、満足してもらわないといけないわけですから、少なくとも得意な分野でないと難しいでしょう。
しかし一方で、得意であっても好きではないことを副業にするのは精神的によくありません。特に普段本業で好きではないことをしている場合、副業でさらにストレスをためるようなことは避けないと、メンタルを病んでしまいます。
副業は「自分が好きで、のめり込んでいて、空いた時間にちょっとずつ、ワクワクしながら進められるようなもの」がベストなのです。
選ぶべきではない、NGな副業の条件
逆に、次のように選ぶべきではないと考えられる副業もあります。
・時給で働く副業
・大きな初期投資がかかる副業
・ネットワークビジネス・マルチ商法(MLM)
時給で働く副業
副業というと、まっ先に「時給〇円で飲食店などでバイトすること」といったイメージを持たれる方も多いのですが、本業以外でさらに時給で働くというのはあまりおすすめできません。
時給でお金を稼ぐということは、決まった時間に職場に行って、決まった時間働き続けなければいけないということです。もともと本業で平日に時間を拘束されているのに、さらに休日まで拘束されてしまうと、本当に自由な時間がなくなってしまいます。
また、仮に時給1,000円で土日8時間ずつ4週間働いたところで、1か月に6万4,000円にしかなりません。ですが、きちんと時間をとり、自身の価値をきちんと見出し、それを世の中に提供できれば、より短い労働時間でより多くの収入を得ることができるかもしれないのです。
自分がどのような人生を送りたいのかを想像してワクワクしたり、自分自身のスキルを見つめ直して提供価値を作り出していったりすることは、時間に余裕がないとできません。ですから、時間を売ってお金を稼ぐような副業の選択は避けましょう。
同じ観点から、会社で長時間労働をして残業代を稼ごうとするのもおすすめできません。結局残業代で収入を増やすという行為は、今以上に企業に依存してしまうことを意味します。企業に依存すればするほど、「会社を辞めて生きていく」ことから遠ざかってしまうのです。
大きな初期投資がかかる副業
副業は可能なかぎり、リスクを取らずにおこなうことが鉄則です。何十万円も払って週末だけカフェをやってみたものの、人がほとんど来ず赤字経営だったり、最初に何十万円もの大きな仕入れをしたがまったく売れずに在庫の山になってしまったりというように、副業をはじめたことで逆にお金を支払うことになってしまっては本末転倒です。
あくまで副業とは、「本業は別に持ちながら、少額でもいいので収益を得られるようにする」という位置づけ。ですから長年の夢を叶えるために一念発起して事業をおこなうといった大きなイメージは捨て、まずは事業規模も初期投資もできるかぎり小さくすることを心がけてください。
あわせて、やりたいという気持ちだけで着手するのではなく、きちんと初期投資金額、想定収入額、回収期間などを見積もったうえで取り組んでいきましょう。
ネットワークビジネス、マルチ商法(MLM)
また副業として絶対に選んではいけないのがネットワークビジネス、そしてマルチ商法(MLM)です。
これは呼び方が違うだけで、どれも「新規加盟者・購入者を勧誘することで勧誘者に利益がもたらされるという仕組みにより、加盟者が新たな加盟者を勧誘、その連鎖によって組織や販路の規模を拡大していく」というビジネスモデルです。
あなたがこうしたビジネスをはじめる際には、最初に何十万円分の商品を買わないといけませんし、その在庫をもとに利益を得るためには、次はあなたが友人を勧誘しなければいけません。その結果、あなたも友人も借金を抱えてしまったり、まわりの友人との人間関係が崩れてしまったりする可能性があります。
人生で最も重要なのは人間関係です。どれだけお金があっても、どれだけ時間があっても、友人がひとりもいなければ残りの人生の時間は苦痛なだけです。ですから友人から縁を切られ、大量の在庫だけが手元に残る可能性の高いネットワークビジネス、マルチ商法のような副業には手を出さないでください。
寺澤伸洋
作家/講演家
※本記事は『ぶっちゃけFIRE 手取り25万円で子育てしながら1億円ためる方法教えます』(主婦と生活社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。