主人公とボーカロイドたちの友情物語を描く曲『カーテンコール』幻想的なアニメーションと音楽の融合に「めっちゃ好き」「曲も絵も最高すぎる」の声

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 今回は、藤原ハガネさんが2月23日に投稿した「カーテンコール」を紹介する。この曲を再生した途端、オルゴールのねじを回して始まるドリーミーな音世界の扉が開く。壮大で、エンタメ性の高い物語を描いたアニメーションが眩いばかりの光を放っているのも、そんな幻想を促す一因だ。

文/小町 碧音(こまち みお)

カーテンコール / flower, 初音ミク, GUMI, and more

 舞台の客席に座る幼き頃の主人公の物語は、一人のパフォーマーに視線を奪われたことをきっかけに動き出した。スピード感溢れるロックサウンドとともに、その日から始まるコンテストへの挑戦までの道のりが、感動的に描かれている。

 音声合成のコーラス隊による合唱パートを経て、まだ駆け出しの主人公が〈空回ったままで終わったもの 搔き集めて〉と失敗を繰り返しながらもストリートパフォーマンスに励む。1番で描かれる内容は、一視聴者としても、応援せずにはいられない。

 ひたむきな主人公の周りに常に寄り添っているのは、v flower、初音ミク、GUMIといったボーカロイドたち。一緒に過ごす親しい友達にも見える彼らだが、実は、主人公を一番近くで見守る、目には見えない特別な存在として描かれているのかもしれない。

 心の友といえるボーカロイドを登場させることで、”何かを始めるとき、人は一人だけれど、実際は誰かが応援してくれている”という温かいメッセージを効果的に伝えていると感じる。

 哀愁漂うメロディーラインが際立つサビ終わりの〈ここにあるのは地獄だよ〉という主人公の絶望的な言葉のあと、2番に突入すると、物語は急展開。夢を追いかけていた頃の輝きを失いつつある主人公に対し、ボーカロイドたちは必死に彼が歩んできた過去を思い出させようとする。とりわけ、v flowerの〈「最初はみんな同じ気持ちで」思い出したらしてみようか〉という歌詞は、誰もが心にとどめておきたい言葉。この曲では、ダブルミーニングを持たせた歌詞や2番の途中から鳴るモールス信号のような音の遊びをはじめ、随所に散りばめられたギミックが、探求心をくすぐる。

 最後は、再び夢へと走り出す決意をした主人公が、コンテストの舞台に立ち、〈ただ転んで生きてここまで歩いてきた〉と、自分の過去を初めて抱きしめることになる。

 どんな過去も、未来へ繋がる必要不可欠な道のり。〈まだいたいんだよって 生命(いのち)を弾んでいけ〉〈さあ鳴らした息吹(鳴らしたい武器)の音を数えていけ〉ーー鮮烈な言葉たちは、心の新鮮さを失わずに、輝き続けることの大切さを教えてくれた。

 そして、すべてを受け入れる決意を歌った〈ここにあるのが地獄だろうと 花咲く僕らの舞台だよ〉というフレーズへと繋がっていく。5月28日からは各種音楽配信サービスでの配信もスタートした。希望に満ち溢れたこの曲から発信される力強いメッセージを、ぜひあなたの心で受け取ってほしい。

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