トム・ヒドルストンと「SHOGUN 将軍」アンナ・サワイが対談、涙ぐむ一幕も

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予告されていたように、アンナ・サワイと「ロキ」による特別対談企画が米に掲載された。互いの出演作を通じて、日本と英国の注目俳優同士が語り合っている。

俳優同士が互いの出演作を通じて語り合う、米Varietyの人気シリーズ「Actors on Actors」のひとつだ。この対談で、ヒドルストンは「SHOGUN 将軍」鞠子役におけるサワイの演技を絶賛。劇中で鞠子が語った「八重垣」という概念が好きだと伝えた。第4話で鞠子が按針に説くもので、心の中に頑丈な壁を築き、それを精神的な安全地帯にするというものだ。

サワイは「残念なことに当時の日本人女性は、そうせざるを得なかったんです。発言権が与えられず、感情を表に出すこともできなかったからです。だから、(八重垣が)ある種の逃避先だったんです」とヒドルストンに紹介。「これは今の日本にもまだまだ残っています」と話した。

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「SHOGUN 将軍」を鑑賞した日本人女性からの反応はどうだったかとヒドルストンが尋ねると、サワイは「感情的にならないようにしますね」と断りながら涙ぐむ。カメラの外に向かって「一回止めてもらっていいですか」と囁くと、ヒドルストンは「いいんですよ、いいんですよ」とそっと寄り添うようなサポートを見せる。

一息ついたサワイは、ワシントンD.C.で現地の日本人コミュニティに向けた試写を行った際、何人もの若い日本人女性に「本当に共感できるリアルな日本人キャラクターを見たのは初めてです」と感激されたというエピソードを明かしている。「彼女たちに内面化されていたものがあったのだと思います。発言もできず、“こうあるべき”という振る舞いをする、ということです。でも、(「SHOGUN 将軍」で表現したことが)彼女たちに、辛いと感じたり、それを表に出しても良いんだよと、そういうことを受け入れられるようになったのだと思います」。引き立て役でもなく、弱さと強さを兼ね備える日本人女性キャラクターが書かれた脚本を読んだのは、西洋の作品では本作が初めてのことだったと振り返っている。

また、サワイは「自由意志、目的と自己犠牲」という点で「SHOGUN 将軍」とドラマ「ロキ」には共通点があると指摘。これを受けてヒドルストンは頷き、「僕はいつも、ロキとは自分が望まれていない存在だったという事実に深く傷つき、打ち砕かれた心を持つ壊れた魂として見ていました」と返答。ドラマ「ロキ」では、「弱き魂をたどり、傷を癒すこと」が描かれたのが嬉しかったと振り返っている。

サワイとヒドルストンは、鞠子とロキの共通点について、互いに積極的に質問をし合いながらじっくり語り合った。サワイは、「SHOGUN 将軍」クランクアップの翌朝から別ドラマの撮影に飛んでいかなくてはいけなかったため、精神的に鞠子に別れを告げる時間がなかったと明かす。一方、ヒドルストンは「ロキ」シーズン2で役を演じ終えた時は「有意義な経験だったからこそ、安堵感のようなものがありました。感覚としては……息を吐き出すような」と表現。ロキのことは今も心に残っており、「僕の人生全てを変えてくれた」と語った。

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またヒドルストンは、「SHOGUN 将軍」出演の浅野忠信とはで共演した仲だと振り返り、「また彼が見られて嬉しかった。あの人は大好きです」と話す。さらに真田広之の大ファンだと明かし、「偉大な役者です」と大絶賛。サワイも、真田の参加は日本人にとってとても大きな事であるということ、自身にとって初の時代劇で緊張してしまったが、真田の抱擁的な姿勢がどれだけありがたかったかということを話している。

最後にサワイはヒドルストンに対し、「お疲れ様でした」という日本語を伝授。「あなたのハードワークに感謝します」という意味だと教えられると、ヒドルストンもサワイに倣って「お疲れ様でした」と発音。「素敵ですね。覚えておきます」と笑った。

「ロキ」「SHOGUN 将軍」は、共にで配信中だ。

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