【吉徳×F:NEX ホロ -日本人形-】
2025年4月 発売予定
価格:198,000円
撮影:あみあみ秋葉原ラジオ会館店

 吉徳 × F:NEXのコラボレーションとしてシリーズ化されている「日本人形フィギュア」。その第15弾として、2025年4月に発売されるのが、1/4スケールフィギュアの「吉徳×F:NEX ホロ -日本人形-」だ。今回ピックアップされたのは、ライトノベルやアニメなどマルチに展開されている「狼と香辛料」のヒロインであるホロを立体化している。

 なんといっても通常のスケールフィギュアとは大きく異なり、日本人形ならではの豪華絢爛な振袖姿が見どころだ。歴史のある日本の技術と、最新のフィギュアが見事に融合しており、全く新しいスタイルの作品に仕上げられている。ややお値段は張るが、所有感を満たしてくれる逸品となりそうだ。

フィギュアの素材はPVC、ABS、レーヨン、ポリエステル、アセテート、ボール紙で、台座部分を含む全高は約410mmだ

 人形は顔が命とは良く聞く言葉だが、豪華な衣装を引き立てるのは顔といっても過言はないだろう。今回のホロは、手に麦を持ちながら優しく微笑んでいる姿が再現されており、見つめているだけで心を癒やしてくれそうな魅力がある。

 流れるような栗色の長い髪に加えて、頭から生えた耳や花をモチーフにした髪飾りなど小物類も細部にわたって作り込まれているのがわかる。立体的な作品ではあるが絵画のようなポージングも素晴らしく、いろいろな角度から眺め回したくなる。

麦を手に持ち、口元に指を当てるポーズがかわいい

耳の近くには、花をあしらった大きめのアクセサリーが付けられている

複雑な髪型も美しくまとめられている

 衣装部分の原型を担当したのは、節句人形工芸士の平安寿峰氏だ。ホロは大きめの尻尾が生えているなど、通常の人形とは異なる要素があるが、その形状に合わせて日本武道の動きを取り入れることで着物の美しい着こなしを表現している。

吉徳の真骨頂ともいえる着物は、さすがの美しさだ

手をひとつとっても、繊細なポーズが付けられている

大きな尻尾と着物姿が違和感なく融合している

 ホロが身に付けている振袖の帯は、京都を代表する織物商の伴戸商店が作った金襴が採用されている。そちらを白色ベースにライムグリーンを混ぜるなどして、花柄を織り込んでいる。デザインとしては要素が多いが、少し落ち着いた雰囲気になっているのは、こうした絶妙な職人だからこそなせる技だ。

振袖部分の絶妙な折り目など、計算しつくされた作りになっている

場所によって柄が異なっているところも面白い

付属の立札も伝統工芸らしい仕上がりだ

 こちらの「吉徳×F:NEX ホロ -日本人形-」は、あみあみ秋葉原ラジオ会館店で展示中の彩色原型だ。展示期間は5月31日までだが、店舗の中では大きめの棚で飾られているので、じっくり確認することができる。予約をする前に実物を見ておきたいという人は、この機会を見逃さないようにしよう!

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