テレビマンの衝撃告白…水原一平容疑者の巨額違法賭博「その時、スタジオで起きていた」驚愕騒動の中身

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「なんと、局のお偉いさんが報道部に乗り込んできたんですよ……現場は唖然とするばかりでした」

プロスポーツ史上最高額となる総額1000億円の超大型契約でドジャースに移籍して、結婚も発表。大谷翔平(29)にとって、今季は輝かしい伝説の一ページとなる――はずだった。

彼の偉業をすぐそばで支え、「一番感謝している」と本人に言わしめた“大谷の通訳”水原一平容疑者(39)が「盟友」から「世紀の裏切り者」「大泥棒」へと転落したことは周知の通り。大谷の口座から盗んでいた額が6億→25億円に一気に拡大するなど、捜査が進むたびに判明する水原容疑者の罪深さには閉口するばかりだが――日本を揺るがした“水原ショック”発生直後、テレビ局内では何が起きていたか、テレビマンたちはどう動いていたかを紹介したい。

いますぐ、中継をやめさせろ!

3月21日早朝、テレビ各局に激震が走った。

大谷が開幕戦となるパドレスとの韓国シリーズでマルチヒットを記録。各局、朝から「大谷おめでとう」祭りになるはずだった。

ところが、早朝の情報番組の放送中に超弩級のニュースがアメリカから舞い込んできた。大谷の通訳の水原氏がドジャースを電撃解雇。しかも理由は、6億円超えという巨額な違法賭博、だというのだ。

最初は誤報が疑われたが、日本テレビとTBSが速報を打ち、テレビ朝日とフジテレビもそれに続いた。

次々と更新されていく情報。違法賭博の胴元に大谷の口座から巨額のカネが送金されていた等の情報も加わって、ネット上は「違法賭博に大谷が関与していたのか否か」で大紛糾した。

日テレの朝の番組を担当していたスタッフが振り返る。

「第一報を聞いて“これは大事件になる”と思いました。水原容疑者だけでなく大谷も関わっている可能性を想定して、取材の幅を広げました。上司も『ガンガン取材しろ!』と前のめりでした」

羽鳥慎一モーニングショー』(テレ朝系)も、予定を変更して急遽、水原氏の違法賭博問題を取り上げた。

「準備していた原稿は全て差し替え。それだけでもかなりドタバタしたのに、現場では“場外乱闘”が起きていたのです。『モーニングショー』の中継では、この春で『スーパーJチャンネル』を卒業し、米ニューヨーク支局に栄転となった小松靖アナウンサー(49)が奮闘していました。得意の英語を駆使して現地メディアの報道をリアルタイムで伝え、羽鳥(慎一)さん(53)の質問にも的確に答えを打ち返していた。最前線のネタを伝えてくれていたのですが……」(テレ朝関係者)

中継の最中に「局幹部がものすごい剣幕で報道部に乗り込んできた」と、このテレ朝関係者は言うのである。

「後に水原容疑者のウソだと判明するのですが、当初、水原容疑者は『大谷がいる前で彼の銀行口座から送金した』と主張していた。この情報を小松アナが中継の中で紹介したことで局幹部は真っ青になったんだそうです。すぐに現場に乗り込んできて『どんなメディアかもわからない海外メディアの記事を勝手に引用するな。中継を今すぐやめさせろ』と騒いだ。

これまでも現地メディアの報道を“アメリカのメディアによると〜”という形で引用していたので『なぜ、今回だけキレたんだ?』と現場スタッフたちは呆然としました。その日の夜の韓国シリーズ第2戦をテレ朝が放送することになっていたからナーバスになっていたんですかね? 小松アナの現地中継は中止となりましたが、ここ最近見かけなかったくらいの高視聴率を叩き出していました」

そして、もうひとつ――ネット配信の強みを生かしてニュースに鋭く斬り込むABEMAも「いつもと違うマイルドな対応を迫られた」(制作会社ディレクター)という。

「ABEMAの筆頭株主のサイバーエージェントが、スポーツベッティングの事業を進めているんですよ。どうも“スポーツベッティングを悪者にするような形での報道は控えてくれ”とのお達しが内々であったようです」

あちらの顔色、こちらの顔色を気にして忖度する……ジャニーズ性加害問題を巡って白日の下に晒されたテレビ局の忖度姿勢は、いまも変わらないようだ。