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 バドミントン男子シングルスの元世界ランク1位の桃田賢斗(29=NTT東日本)が18日、都内で会見を開き、4月27日開幕の男子国別対抗戦トマス杯を最後に日本代表を引退すると発表した。引き続きNTT東日本所属でSJリーグや全日本個人総合など国内大会には出場する。

 桃田は「再び世界トップを目指すのは体力面、精神面において限界と感じ、決意いたしました。今後は日本代表からは引退するものの、競技活動は続けてまいります。国内の大会に参戦しつつバドミントン教室やイベントなどへも参加し、バドミントンの発展のために尽力してまいります」とのコメントを発表した。

 桃田は日本代表として国際大会で多くのタイトルを獲得した。18年世界選手権では日本男子初の金メダル。9月には日本男子初の世界ランク1位になった。19年には世界選手権を連覇するなど11大会で優勝し世界最優秀選手に選ばれた。

 一方で何度もアクシデントに見舞われた。16年には世界ランク2位となり、同年のリオデジャネイロ五輪でのメダル獲得が期待されたが、不祥事により出場停止処分を受け出場は叶わなかった。

 東京五輪が開催される予定だった20年の1月には海外遠征中に交通事故に遭い重傷を負った。21年の東京五輪には第1シードで臨んだが、1次リーグで敗退した。

 東京五輪後は負傷の影響などで成績を残せず、パリ五輪の出場を逃した。五輪で本来の実力を見せることはできなかったが、日本バドミントン界をけん引してきたエースが日本代表のユニホームを脱ぐことになった。

 ◇桃田 賢斗(ももた・けんと)1994年(平6)9月1日生まれ、香川県三豊郡三野町(現三豊市)出身の29歳。吉津小1年時にバドミントンを始める。6年時に全国小学生選手権優勝。福島・富岡中3年時に全国中学大会優勝。富岡高3年時の12年に世界ジュニア初優勝。13年NTT東日本入社。18年と19年に世界選手権連覇。全日本個人総合は6回優勝。1メートル75。