「やっぱり一番が包容力ですかね。本当に私のこのわがままな性格を受け止めてくれる男性って少ないというか、ほぼいないと思っているので、そこが一番好きです」

 夫の好きなところについて語るのは、モデルの菊池瑠々(29)。20歳のときに26歳年上のIT企業社長と結婚した。しかし、夫の第一印象は「ほんとただのおじさんって感じでハゲてるし、お腹も出ている」。あまり良いイメージを持たなかった男性となぜ交際、結婚に至ったのか。

【映像】菊池瑠々の4人の子どもたちと豪邸

「入口はその年齢よりもお金を持っているなっていうので、ちょっと一緒にいてもいいかなって」

 あけすけに語る、菊池だが、この結婚観は幼少期の苦い思い出が関係していた。26歳差夫婦のシンデレラ・ストーリーに迫る。

出会いは19歳の頃…夫の第一印象は「ただのおじさんって感じ」

 菊池は中国人の両親の間に生まれ、16歳から18歳まで「Love La Doll」というグループでアイドルとして活動。その後はモデルとして芸能活動を続けている。

 一方、夫は1993年、菊池が生まれる2年前に、慶応義塾大学を卒業。新卒で大手外資系コンサル「アクセンチュア」に入社した。現在は年商3億円のIT企業の社長だ。そんな2人が出会ったのは、菊池が19歳の時だった。

菊池「出会ったきっかけは食事会です。銀座で合コンみたいな感じなんですけど、傍から見たらこっちが経営者さん3人と、こっちがモデル仲間というか、仲良い芸能の女の子3人で食事会しましょうってなって、呼ばれた方なんですけど、そこで出会って」

――第一印象は? 

菊池「ほんとただのおじさんって感じでハゲてるし、お腹も出ているし。昨日病院から退院してきましたみたいなダルンダルンのダサい服で来たので、この人何やってんだろう、本当に会社経営しているのかな?って感じのイメージでした」

「年の差がありましたからね。大人っぽかったので、見た目は24〜26歳ぐらいかなと思いました」

 菊池に好意を抱いた夫は、連絡先を聞き猛アプローチ。その後、2人で何度か食事に行ったという。

菊池「食事もほぼデートみたいな感じだったので、主人からスキンシップじゃないですけど、そういうのもあって。最初は、おじさんからそういうの(キス)をされるのに嫌すぎて、何回かビンタして、拒否したこともあったんですけど、一緒にいるうちに居心地がよかったので、私も気を許したっていうのもあって、チューしたりとかそういうのもあって恋人感覚になってきたっていうのはあります」

「グラビアで稼いだお金を父親の借金に100万円ぐらい貸してって」菊池瑠々の価値観を形成した苦い思い出

 会うたびに夫に惹かれるようになったそうだが、そもそも、なぜ菊池は、第一印象が良いとは言えない男性からの誘いを受けたのか。

菊池「出会った頃主人が45歳で、そもそも年齢で恋愛対象外だったので、入口はその年齢よりもお金持っているなっていうので、ちょっと一緒にいてもいいかなって。正直なことを言うと、お金を持ってなくて主人が言い寄ってきても多分興味を持たなかったろうな」

 最初に感じた魅力は「お金」だと言い切る菊池。このような考えを持つようになったのは、幼少期の苦い思い出が関係していた。

菊池「親が中華料理屋さんやっていたんですけど、結構経営が厳しくて、借金とかも結構あって、あんまり贅沢できるような家庭じゃなかったので。毎晩のように両親が帰ってくるとお金のことでもめて喧嘩して、私がそれを聞いて泣いて、過呼吸になってっていうのが毎日のように繰り返されていたので、家にいるのがほんと苦しくて、自分の中では地獄だったなって感じはします」

 「お金さえあれば…」幼いころからそう思っていた菊池が中学1年生になった頃、現在の所属事務所とは違う会社から原宿でスカウトされた。

菊池「グラビアスタートで芸能界に入って。そのグラビア自体は2年ぐらい続けたんですけど、そのグラビアやっていた時はDVD出して1本でいくらってドーンって入るので、まあ子どもながらこんなお金もらえるんだって思って喜んではいたんですけど、でもそれも全部貯金に回していました。その仕事で稼いだお金を父親の借金に100万円ぐらい貸してって言われて、子どもに100万円貸してというのもどうかと思うんですけど。ただグラビアが自分のやりたいことじゃなかったので、そこで事務所を辞めました」

 中学生の時からお金の重要さを実感してきたからこそ経済力がなによりも魅力的にうつるという。

 また両親が共働きの中、1人で留守番をしていた時の孤独感も影響している。

菊池「中学生、高校生のときは高身長でかっこよくてとか、そういうのはすごく(結婚相手の)条件としてはあったんですけど、自分の中では幼少期がずっと1人で寂しい思いをしてきたので、ずっと一緒にいてくれる人、時間に余裕がある人がいいなっていうのは思っていました」

 こうした10代のつらい経験が菊池の結婚観を形成していた。

菊池「もし旦那に借金があったら子どもも苦しむので、結婚する前にそれを知ったのであれば結婚は論外。対象外です」

 この菊池の考えを聞いて、夫は何を感じたのか。 

「正直言うとお金目当てで来てくれる方が男は楽ですよね。この時代だとお金目当てじゃないと年の差はクリアできないですから」

 出会ってから3カ月が経ったある日、菊池は、夫から規格外の告白をされたという。

菊池「一緒に住む家を用意したから、ここで一緒に住んで付き合ってくれないかって言われて。私はそれまでもずっと実家から出たこともなくて、一人暮らしもしたことなかったんですけど、初めて実家を出て
一緒に暮らして、それが旦那からしたら結婚だったのかな?違うのか?」

「意識していないと一緒に住まないからね。今思えばそうだった。」

 こうして交際と同棲が始まったが、ほどなくして2人の間を阻む壁が立ちはだかった。

菊池「最初は全部がジェネレーションギャップですね。カラオケ行くにしても私が歌う曲は知らない、(夫が)知っている曲は、中森明菜さんとか山口百恵さん。それ歌ってみて全然知らないから、ボイスガイドみたいのを入れながら歌ったりとか、そこから昭和の曲を勉強して歌えるようにしました。あと食事とかでもなんか何年に結構豆知識とか、そういう話するんだよね」

「うんちくね」

「社員からは陰でロリコンだと」結婚当初、冷ややかだった周りの反応

 紆余曲折がありながらも交際を始めて11カ月後、菊池のおなかに命が宿ったことがわかり、2人は一生を添い遂げることを誓い合った。しかし、周りの反応は冷ややかだった。

菊池「付き合っている時は(友人と)一緒にご飯行って今付き合っているんだって言って、『めっちゃ年の差だね』みたいな感じで笑ってくれてはいたんですけど、さすがに結婚ってなった時にマジで言ってんの?みたいな感じのありました。『マジでこんなジジイと結婚するのお前?』みたいなノリが(笑)」

「社員とかからは陰でロリコンだったのかと言われていたらしいというのを後で聞きましたね(笑)」

 笑って話せるのも2人の間に深い愛があるからこそ。

菊池「私はやっぱり一番が包容力ですかね。やっぱ本当に私のこのわがままな性格を受け止めてくれる男性って少ないというか、ほぼいないと思っているので、それを受け止めてくれる心の広さを持っているのはすごいなって思うし、ありがたいし、そこが一番好きです。あとは声が結構好き。これ好き嫌い結構あると思うんですけど、私は結構好きなんです。彼の落ち着く声が好きなところですかね」

「長所だと思うのは、集中力。何かに夢中になった時にすごい集中して、ポーカーもそうですし、始めて6ヶ月ぐらいで大会まで出るようなとこまでいったりとか、あとは家族でいうと子どもの教育、習い事とか、学校をどこにするかとかいうのに夢中になった時に、ものすごい候補が出てきて、僕から見てもどこでもいいんじゃないと思うんだけど、そういう集中力があるのは長所としてはすごく助かります」

(『ABEMA NEWS』より)