国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(2024年3月19日撮影)。(c)Fabrice COFFRINI / AFP

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【AFP=時事】国際オリンピック委員会(IOC)は20日、ロシア政府から容認できない批判を受けたと明らかにした。

 IOCは前日、パリ五輪に中立の立場で参加するロシアとベラルーシの選手について、7月26日に行われる開会式での入場行進を認めないことを発表。また、五輪に対抗する形で「フレンドシップ・ゲームズ(Friendship Games)」と呼ばれる国際大会をロシアが開催する計画を非難する声明を出していた。

 これに対してロシア政府は激怒し、外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官は、決定が「IOCが定めた原則からいかに遠く離れ、人種差別とネオナチズムに陥っているかを示している」ものだと述べていた。

 IOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は「ロシアから非常に攻撃的な発言が増えてきており、その中には非常に個人的なものも含まれている」とし、広報を務めるマーク・アダムズ(Mark Adams)氏に発言の引継ぎを頼んだ。

 これを受けてアダムズ氏は、「本日、ロシアから非常に攻撃的な発言が出ているのを目の当たりにしている。会長と彼の国籍(ドイツ)、そしてホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)を結び付けているものがあり、これは完全に違法である。全く容認できないもので、新たな低水準に達した」と述べた。

【翻訳編集】AFPBB News

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