面倒な大掃除ですが、年末までにすっきりさせたいという人も多いはず! そこで、掃除能力検定士、ジュニア洗濯ソムリエの資格をもつ“家事えもん”こと松橋周太呂さんに疲れない大掃除のコツと、玄関掃除の仕方を教えてもらいました。

今年は1日1か所で疲れずに大掃除をしよう

大掃除には手間と時間がかかるイメージがありますが、それは“思いこみ”だと家事えもんさんは答えます。
「たいていの汚れは一般的な掃除グッズできれいになるし、目立つ汚れだけを掃除すれば時間もかかりません。大掃除とはいえ、汚れていない場所まで掃除する必要はないんです。1日ですませる必要もないので、疲れるなら1日1か所ずつ掃除すればOK。なんだかやる気が出てきませんか?」
しかも、今回の掃除テクニックを定期的に続ければ、きれいな状態を保てるので、来年は大掃除が不要に!
「『今年が最後の大掃除』という思いでやりきりましょう」

【写真】靴のにおいは換気で逃す

早速、大掃除がラクになるポイントを教えてくれました。

●1:洗剤は家にあるものでOK

中性洗剤も塩素系漂白剤も、1種類ずつあれば十分。効果に大きな違いはないので、場所別に専用のものを用意する必要はありません。

●2:1日1か所ずつ掃除する

1日で全部すませようとすると、作業量が膨大で、始めるのが面倒に。1日1か所なら15〜60分で終わり、気負わずに進められます。

●3:汚れているところだけを掃除する

汚れにくい場所とこまめに掃除している場所は、大掃除といえども掃除不要。目立つ汚れや普段スルーしている場所を中心に掃除して。

大掃除がラクになる掃除グッズ6つ

家事えもんさんが使用する掃除グッズを紹介します。

●中性洗剤

油汚れや皮脂汚れをよく落とし、掃除場所を傷めにくい。食器用洗剤1つで家じゅうに使える。

●塩素系漂白剤

水回りのカビやヌメリに効果的。使うときは換気とゴム手袋の着用が必須。酸性洗剤との併用はNG。

●酸素系漂白剤

ガンコな油汚れや水回りのヌメリの掃除に大活躍。お湯に入れてつけおきすると、効果がアップ。

●多目的クレンザー

シンクも鏡もこれでみがけばピカピカに。ペースト状で使いやすく、100円ショップで購入可能。

●アルカリ電解水

油汚れや皮脂汚れ、砂ぼこりなどさまざまな汚れに使えるうえ、2度ぶき不要で便利。

●重曹

弱アルカリ性で油汚れに効果を発揮。研磨作用もあるので、コゲを落としてピカピカにする効果も。

15分でできる「玄関」の大掃除

まずは運気の出入り口でもある玄関から大掃除を始めましょう。日々の生活でたまっていく汚れやほこりとこもりがちなにおいをすっきり一掃して。

●ゲタ箱の汚れはホウキでゴミを掃いたあとにタオルでふく

たまっている砂やほこりをミニホウキで掃きだしてから、100倍に薄めた中性洗剤に浸して絞ったマイクロファイバータオルでふき上げて。「狭い玄関は小回りの利く小さいホウキが便利」

●たたきの汚れはホウキで掃いたあと、メラミンスポンジで汚れを狙い撃ち

まずはミニホウキで砂や泥を掃いてから、目につく汚れをメラミンスポンジでこすり落とします。 

「それでも落ちない溝のガンコな汚れには、毛先を短かくカットした歯ブラシがおすすめ」

●家事えもんのスペシャルアイテム

水だけで汚れを落としてくれる定番のメラミンスポンジにシートタイプが登場。「通常タイプよりも、広い範囲を一度にみがけて効率的。コスパもタイパもよし」

・メラミンスポンジ 落ち落ちV シートタイプ25枚入り 110円(DAISO)

店舗によっては在庫がない場合があります

●靴のにおいは定期的な換気で湿気を逃がす

ゲタ箱を掃除し靴を入れ直したら、扇風機で30分ほど風を送って換気を。「湿気を逃がすことでイヤなにおいがとれます。においの防止には2〜3週間に1回の頻度で行うのがベスト」

●家事えもんのスペシャルアイテム

においと湿気を手軽に除去したいなら、天日干しすることで繰り返し使える靴用の除湿剤がおすすめ。「入れておくだけでOK。ゲタ箱の各段2足ずつくらいに入れれば、ゲタ箱内も除湿できて、換気が不要に」

「長期間使えるので使い捨てよりもコスパがよく、型崩れも防いでくれて優秀」と家事えもんさんも絶賛!

・ドライペット スピード吸湿 くつ用 1足分 2個入り \522〈価格は編集部調べ〉(エステー)

 

塩素系漂白剤など「混ぜるな危険」の表示がある洗剤は、酸性のものと混ざると有毒ガスが発生します。クエン酸や酢などの酸性のものと混ぜるのはもちろん、酸性洗剤の直後に使うのも避けて。また、特集で紹介している洗剤のなかには、建材や設備機器、家具、家電によって使用できないものもあります。各種取扱説明書、もしくは洗剤の注意書きを確認し、使用すること。各種洗剤を使用する際はゴム手袋を着用して、塩素系漂白剤を使用する際は手や目を保護し、十分に換気してください