いよいよクライマックスが近づきつつある2024年の秋ドラマ。その物語の行方が注目されている作品のひとつが、『セクシー田中さん』(日本テレビ系・日曜22時半〜)です。現在は第8話まで放送されていますが、過去の回はTVerやHuluにて配信中です。ここでは、第8話の見どころを振り返ります。

ドラマ『セクシー田中さん』8話を振り返り。田中さんの人に寄り添う姿勢が心を癒やす

芦原妃名子さんによる同名マンガが原作。

主人公は地味なアラフォーOLの田中さん(木南晴夏さん)。でもじつはセクシーなベリーダンサー・Saliというもうひとつの顔を持っています。友達も恋人もいない田中さんでしたが、今はそんな田中さんのわが道を行く生き方に惹かれる人も。

田中さんと同じ会社で働く派遣OLの朱里(生見愛瑠さん)はすっかり友人に。そして昭和の価値観に縛られ、田中さんにも言いたい放題の失礼な男・笙野(毎熊克哉さん)とはなんだかいい雰囲気に…?

●笙野の母親とまさかのご対面!

今回の話では、ケガをしてしまった笙野の身の回りの世話をする田中さん。それはもう恋人とかそういう人がやることでは…? となりますが、田中さんも四十肩の際にお世話になっていたのでお礼の意味もあるようです。

そんなとき、笙野の母親・悦子(市毛良枝さん)が上京。笙野の家で田中さんと鉢合わせしてしまいます。家政婦と間違えられ、少しショックを受ける田中さんですが、動けない笙野の代わりに、悦子と一緒に歌舞伎を観に出かけることに。いい人すぎませんか、田中さん…。

しかし、どうして悦子は急に上京してきたのか。

じつは病院の検査で引っかかり、再検査となっていたのです。このまま死ぬんだとしたら、自分はなにもやりたいことをやっていない…。そんな焦燥感にかられ、上京したのです。笑顔を見せつつも、どこか切羽詰まったように見えたのはそのせいかもしれません。

●やりたいことをやらなかった後悔

笙野の母親・悦子が上京した一方で、笙野の父親はどうなのかというと…。

妻が先に亡くなったとしたらまず自分の生活を心配しそうな、自分ではなにもしないタイプの父親。笙野に電話をかけてきたかと思えば、早く帰ってこさせろと怒る始末です。典型的な昭和の親父タイプで、笙野のルーツが垣間見える気がします。

一緒に出かけた田中さんと悦子ですが、悦子が観てみたかったという歌舞伎は満席だったため、レストランでおしゃれなスイーツを楽しむことに。そんななかで悦子は、これまで友人と遊びに行きたかったのに夫に反対されて行けなかったことや、家族のために自分のやりたいことをやらなかったことに対する後悔を話します。

悦子のように、自分のやりたいことを我慢し続けているうちに、気がついたら友人たちとは疎遠になっていて、老後に会える人がいない、なんて人も少なくはないでしょうし、他人事ではないと感じた人も多いのではないでしょうか。

●田中さんが悦子に伝えた“朱里の言葉”

そんな悦子に、田中さんは自分が朱里に言われた言葉を伝えます。

「ずっと来たかった場所に来られた、カフェで食べたケーキがおいしかった、好きな色のスカーフを見つけた、初めての国の文化に触れた。一つひとつは些細だけど、たくさん集めれば生きる理由になる」

詳しい事情は知らない田中さんですが、寄り添った言葉で悦子の心を自由にしていきます。また、気づかないうちに人を救っている田中さん。

そんな田中さんには絶対に幸せになってほしい、という気持ちが強くなってきますが、気になるのは恋の行方。想いを寄せる三好(安田顕さん)との関係に変化が生まれるのか、それとも笙野と…? そんな風に思っていたところ、笙野がお見合いをすることに! まだまだこの先が読めません…!