13日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比145.75ポイント(0.89%)安の16228.75ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が63.60ポイント(1.13%)安の5550.90ポイントと反落した。売買代金は754億5640万香港ドルに縮小している(12日は866億2850万香港ドル)。
 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米金融政策や中国経済動向を見極めたいとするムードが買いを手控えさせた。米国では日本時間14日未明、米連邦公開市場委員会(FOMC)の発表がされる。中国では今週15日、11月の重要経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が公表される予定だ。また、中国経済対策の期待感がやや後退したとの見方もマイナス。中国で12日、翌年の経済政策方針を決める重要会議「中央経済工作会議」が閉幕した。政府は来年、積極的な財政政策を強化し、穏健な金融政策の柔軟性を高める方針と伝わったが、アナリストの一部からは、大規模な景気刺激策は見込めないと落胆する声も聞かれている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が5.7%安、香港不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が4.8%安、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が4.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。融創中国HD(1918/HK)が15.0%、旭輝(884/HK)が10.0%、合景泰富集団HD(1813/HK)が8.5%、世茂房地産HD(813/HK)が8.3%ずつ下落した。
 鉄鋼やセメント、非鉄など素材セクターもさえない。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.1%安、鞍鋼(347/HK)が4.0%安、華潤水泥HD(1313/HK)が3.7%安、中国建材(3323/HK)が3.6%安、中国アルミ(2600/HK)が4.7%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.0%安で取引を終えた。
 半面、医薬セクターは物色される。山東新華製薬(719/HK)が3.9%高、百済神州(6160/HK)が3.0%高、翰森製薬集団(3692/HK)が2.1%高、石薬集団(1093/HK)が1.1%高で引けた。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.15%安の2968.76ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。不動産株、エネルギー株、金融株、素材株、インフラ関連株、ハイテク株なども売られた。半面、医薬株の一角は高い。公益株や軍事関連株の一角も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)