金を切り口として難事件の解決に挑むドラマ『トクメイ! 警視庁特別会計係』。今回は、主人公・一(はじめ)円(まどか)を演じる橋本環奈さんにドラマの見どころをお聞きしました。

橋本環奈さんインタビュー「多面的な魅力の一円をかわいらしいキャラクターに」

ドラマ『トクメイ! 警視庁特別会計係』は、警察組織の経費削減の“特別命令(トクメイ)”を背負って本庁から派遣された特別会計係の警察官が、くせ者ぞろいの刑事たちとぶつかり、ときに協力しながら事件を解決へと導いていく爽快なエンターテインメント作品です。本作で、「1円のズレも許しません!」と断言するほどお金に細かく、数字に強い一方で、驚くほど運が悪く“疫病神”と呼ばれる主人公・一円を橋本環奈さんが演じています。

●「節約志向なところが円と似ているかも」

「私自身はお金に細かくないと思いますが、どちらかというと節約志向ではあると思います。スーパーに行って卵が300円だと、買おうかどうか悩みますから(笑)。ムダづかいや衝動買いもしないし、部屋の明かりもこまめに消します。そういう点では、円と似ているかもしれません」

円が派遣されたのは、器物破損の補修費や、いかがわしい情報屋との交際費、使途不明な経費など、捜査費のムダづかいが多いとされている万町署。「捜査に金は必要だ!」と主張する刑事に対して、「経費削減!」と口うるさく唱える円は、現場の刑事たちからは煙たがられています。

「交通整理や治安警備には莫大な経費がかかるし、犯人を捕まえるためのはり込み部屋を借りるにしても経費が必要です。それを削減しろと言われたら、やっぱりギスギスしますよね。ただ、円はお金に関してはきっちりしているけど、ちょっと天然だったり、不運に見舞われたり、多面的な魅力がある女性。“円だから許される”と思われるような、かわいらしいキャラクターになるように意識して演じています」

●「沢村さんと二朗さんはとても仲がいい」

そんな円が"お金”という角度で事件を捉え、刑事たちが気づかない違和感や手がかりに気づくことで、事件解決の突破口を開いていきます。

「台本を読んでいても、『円はこういうことに気づくんだ』という発見がたくさんあります。経費の使い道や現場写真に写った小銭から、事件を解析したり、犯人を割り出すヒントを見つけたり。今までの刑事ドラマにはなかった、斬新な切り口が本作のおもしろさだと思います」

脇を固めるのは、沢村一樹さん、松本まりかさん、JPさん、前田拳太郎さん、徳重聡さん、鶴見辰吾さん、佐藤二朗さんなど個性派がずらり。現場は和気あいあいとした雰囲気だとか。

「沢村さんと二朗さんはとても仲がいいんです。沢村さんがボケて、二朗さんがうまい具合にツッコんだり、JPさんにいきなりものまねを振ってみたり(笑)。休憩時間もみんなスタジオの前室にいて、自分の控室に戻らないんです。ずっと笑いながらおしゃべりして、明るい雰囲気ですね」

仲のよさが、温かいドラマづくりにひと役買っているようです。