40代以上にこそ「ファーベスト」がおすすめ。羽織るだけで“あか抜ける”コツ3つ
スタイリスト、山本あきこさんの人気連載。「もしかしてファッション以前?」という素朴な疑問から、「この服のスタイリングはどうしたらいい?」という現実的な着こなしまで、大人の女性の「それ、あるある!」というおしゃれのお悩みにお答えしていきます。
気になるファーアイテム、40代はどう着る?
今の時季にちょうどいい「ファーベスト」。じつはファーベストは40代以上の大人にもおすすめのファッションアイテムなんです。
というのも、まず「ファー」はオーバー40という年齢にもマッチした華やかさが出せる素材。しかも、袖がないベストなら、ややゴージャス感が出てしまうコートなどに比べ、気軽に着やすいというメリットがあります。ニットやスウェットなど「いつもの」アイテムに簡単にプラスできますし、コツさえ掴めば今どき感が出せるアイテムでもあります。ただ、着方は少しだけ気をつけた方がいいかも…!
●ファーベストは前にも流行したアイテムだし…
40代になると、ファーべストの流行も何度か経験済みという方は多いと思います。ただ、「前にも流行っていたし、わかっているわよ〜」とばかりに昔と同じ着方をしてしまうと、もしかしたら今年はちょっと「それじゃない」という雰囲気になってしまうかも? そこで、今回は「ファーベストの今年っぽい着こなし」について、お話していきます。
「ファーベスト」はロング丈&白以外の色がおすすめ!
40代以降がファーベストを着こなすためのポイントを3つ紹介します!
●ヒップ丈のものが好バランス
まず、ベスト自体はお尻が隠れるくらいの「ヒップ丈」がおすすめです。あまり短いものは下半身のラインも目立ちますし、アクティブで若々しい雰囲気からマタギや民族衣装っぽく見えてしまう場合も。ちょっと長めの丈のものの方が大人っぽく見せられます。
●ベージュやブラウンで落ち着いた雰囲気に
使いやすいのは馴染みやすいクリーム系、ベージュ系、ブラウン系。ホワイトはかわいらしくなり過ぎてしまうので、40代以上には浮いてしまう心配が。また、黒も迫力が出過ぎてしまうので初心者は避けた方が無難です。毛足はあまり長いとものより、短めの方が着やすいと思います。
●足元はカジュアルがおすすめ
ファーベスト経験者は、ついつい昔流行った「ボヘミアン風ワンピース」などを合わせたくなってしまいますが、あくまですっきり、シンプルに着るのが今年風。インナーをワントーンで統一したり、カジュアルなデニムに合わせた着こなしを意識するとうまくいきます。
さらに、大切なのは足元! 「大人はキレイめに仕上げなくては」と思うとついついパンプスなどを選んでしまいがちですが、足元をキレイめにしすぎると、「夜のお出かけ感」が出てしまうのがファーアイテムの落とし穴。スニーカーやゴツめのブーツなど、カジュアルなものと合わせるのがおすすめです。
●40代、ファーベストの正解コーデ
ということで、正解コーデはこの2コーデ。
左はファーベストの下を同系色のニット&スカートですっきりとまとめた例。このコーディネートにパンプスを履くとちょっと女っぽくなり過ぎてしまいますが、ブーツでカジュアルダウンすることで、街に馴染むデイリースタイルになっています。
右は、デニム×ニットという定番の着こなしにファーベストをプラスした例。デニムはやや太めが今年風。さらにファーアイテムを着るときは、バッグはやや小さめなものを持った方がおしゃれなバランスに仕上がります。
●ワントーンにプラス、がいちばん簡単!
最後に私が実際にファーベストを着ているカットはこちらです。ヒップ丈のモカブラウンのファーベストを、黒のニット&パンツに合わせたシンプルなコーディネートは、ファーベストの素材感が引き立ち、秋冬らしい華やかさが演出できます。
上下を別の色で分断せず、黒のワントーンでまとめればスラリとスタイルアップ効果も望めますので、初心者の方にはぜひ挑戦してみて欲しいです。悩むバッグ選びも、「小さめ」「同系色」なら間違いなし。
今年の冬はぜひ、トレンドのファーベストを上手に取り入れて、おしゃれを楽しんでいただければと思います。