50代、老後のお金の心配をしている人も多いのではないでしょうか。築50年越えの団地で日々節約や時短、インテリアの工夫を楽しみながらひとり暮らしをする54歳のブロガー・きんのさんは、老後を見据えて「月12万円」で暮らす工夫をしているそう。

ここでは、きんのさんの著書『54歳おひとりさま。古い団地で見つけた私らしい暮らし』(扶桑社)より、老後に備えつつ楽しく暮らすきんのさんの工夫などを抜粋・再編集してご紹介します。

【写真】「自炊の素」をアレンジしたガパオライス風

今回は、「月12万円」でも豊かに暮らすための食事の工夫とレシピを教えてもらいました。

食費を月2万5000円で抑える「3つの工夫」

「食べることは生きる楽しみのひとつ。日々の食事や晩酌は人生を彩る大切なものです」と話すきんのさん。月の食費の予算は、2万5000円だそう。外食費にあまりお金はかけられない月12万円生活でも、おうちごはんをラクにおいしく楽しむためにきんのさんが実践している3つの工夫をご紹介します。

●1:休日につくり置きする「自炊の素」

野菜とひき肉の塩炒めで、いろんな料理にアレンジできます。仕事で疲れた夜も、これさえあれば自炊が簡単にできるんです。コンビニ弁当を買うよりも節約できて健康的です。

●2:体と心においしい食材を選ぶ

旬の食材は安く手に入るし、美味しくて栄養価も高い。なるべく国産を選び、調味料も基本のものしか揃えていませんが、ちょっといいものを使っています。毎日食べるご飯は、玄米ともち麦のミックスで便秘知らずです。

●3:ちょっとリッチな食材でおうちレストラン気分を味わう

ときどき、フランスの高級冷凍食品「picard(ピカール)」や、デパ地下グルメの宅配「ISETAN DOOR」でお取り寄せしています。それぞれ少しお高いですが、外食するよりは安くすみます。

おしゃれなカフェでの外食もワクワクしますが、テレビやSNSでバズった簡単レシピを再現するのもおもしろいものです。最近ハマっているのは、キッチンでの燻製づくり。安いチーズが高級チーズの味わいに変わるんです。お気に入りの音楽をかけ、ムーディな間接照明で燻製をつまみにワインを嗜むひととき…。お金はかかってないけれど、至福の時間です。

疲れた日も自炊できる工夫で外食費をカット

食費を減らすには、おうちごはんがいちばん。仕事で疲れて帰ったときでもちゃちゃっと夕食をつくれるような「自炊の素」をつくり置きしています。簡単にいうと、好みの野菜とひき肉を塩で炒めたもの。

●「自炊の素」のつくり方

【 材料(3回分)】

豚ひき肉 300g
ニンジン 1/2本
玉ねぎ 1個
ピーマン 1個
パプリカ 1/4個
塩 小さじ1/2
オリーブオイル 適量

【つくり方】

野菜は全てみじん切りにする。フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、野菜を炒め、全体的にしんなりしたら、ひき肉と塩を入れ、肉の色が変わるまで炒め合わせる。保存容器に入れて冷蔵庫に。保存期間は3日間ほど。

●ガパオライス風

自炊の素1回分を焼き肉のたれ大さじ1、塩、コショウ、ご飯とともに炒める。火を止めて、ちぎったバジル5枚を加え混ぜ合わせる。

●ポテトサラダ

レンジ加熱してつぶしたジャガイモと自炊の素1〜2回分を、塩、コショウ、マヨネーズであえる。刻んだラッキョウを加えると◎。多めにつくって、翌日は豆腐グラタンにしても。

上のメニューのほか、麻婆ナスやチャーハン、ミートソーススパゲッティ、グラタンなど、和・洋・中と、アレンジ自由自在!

『54歳おひとりさま。古い団地で見つけた私らしい暮らし』(扶桑社)では、団地暮らしのメリット・デメリットや、年金生活の予習としての月12万円生活、お楽しみも大切にする食費節約のコツといったアイデアをたっぷり紹介しています。