『高峰秀子生誕100年プロジェクト』製作発表会が2日に都内で行われ、同プロジェクト実行委員会 会長・大江正彦氏、同プロジェクト委員で高峰さんの養女・松山明美氏、東宝 取締役専務執行役員・市川南氏、松竹 執行役員メディア事業部部長・井田寛氏、KADOKAWA 取締役代表執行役・山下直久氏、日本映画製作者連盟 事務局長・星野哲氏、女優の名取裕子が登壇した。

名取裕子

たまたま見学に行った撮影所で行われていたオーディションに合格、わずか5歳で子役として映画デビューし、55歳で俳優業を引退するまでの半世紀で数々の名作映画を残した女優・高峰秀子さん。同プロジェクトは、高峰生誕100年となる2024年に向けて、上映会や展示会など様々なイベントを実施していく。

○■名取裕子、『高峰秀子生誕100年プロジェクト』製作発表会見に登壇

今回の会見に同プロジェクトのサポータ―として登壇した名取。「こんなにすごい席にお声をかけていただいて、本当にびっくりしておりまして……私なんでここにいるんだろうと思ってるんです」と会見出席への驚きを口にする。

高峰さんとの出会いについて名取は、「30年くらい前に一度九州の映画祭で同席させていただいたことがあって、軽く会釈をしただけなんですけれども、その当時も70代でいらしたかしらね……本当にお美しくてオーラが全然違って!」と振り返る。「ただ黙礼を交わしただけなんですが、スクリーンで見ていた、またご本を拝見していた高峰さんがそこにいらして。小粒だけどとても綺麗なパールのネックレスと小花柄のワンピースがとても美しくて、本当に素晴らしい女優さんなんだと勝手に憧れておりました」と高峰の印象を感慨深げに語った。

続けて、「(今回の会見に)来てくれませんか? とお声ををかけていただいたんですが、本当にその時だけしかお目にかかっていない、片思いのようにお会いしただけで関わりも無く、ただ一ファンなんですっていうお話をして……。ただ、女優としても人としても憧れておりまして、おこがましくも今日のような晴れがましい席に同席させていただきました」と同会見に臨んだ心境を明かしていた。

また、イベント終盤に報道陣から高峰さんの出演作の中で思い入れのある作品を聞かれると、名取は「まず『浮雲』。原作も読んでいたんですが、それを再現していく高峰さんの演技、女性の一生として美しさと儚さと強さと弱さと……若い頃に拝見してすごく感動した作品です」と回答。さらに、「『カルメン故郷に帰る』や『二十四の瞳』、『女が階段を上る時』。強さと美しさを体現できる人っていないんだろうなと思いながら、ただただ感動して観ておりました。色んな女性の美しさ、強さ、弱さ……全てを見せてくださる」と力強くその魅力をアピールした。



















松山明美氏(左)から1人でのフォトセッションを促され、照れる名取裕子