中国、江西省南昌市の江西工業貿易職業技術学院のカフェテリアの昼食に「ネズミの頭が紛れていた」と主張した学生に対し、学校側は「アヒルの首(頭)」と反論しSNSは大炎上した(画像は『Manya Koetse 2023年6月7日付Twitter「This trending topic received over 310 million views」』のスクリーンショット)

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中国の学生が今月初め、学食でネズミの頭のような異物を見つけて訴えたところ、カフェのスタッフ、学校、食品監督管理局などがこぞって「アヒルの首(頭)」と主張し、SNSが炎上した。世界の奇妙なニュースを紹介するウェブサイト『Oddity Central』などが伝えている。

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中国、江西省南昌市にある江西工業貿易職業技術学院のカフェテリアで今月1日、ある学生が注文した昼食のご飯に、ネズミの頭のような異物が混入しているのを見つけた。

そこでカフェテリアのスタッフに伝えたところ、「それはアヒルの首(頭)だよ」という答えが返ってきたため、学生が「これはネズミよ! 歯があるのが見えないの?」と反論したものの、全く相手にされなかった。

どうしても納得できなかった学生はその後、異物が混入した実際の昼食の動画をSNSに投稿。これが大きな反響を呼んだ。

中国では、アヒルの首は低脂肪でタンパク質が多く、美容効果があるとして人気だが、ネチズンは「どこがアヒルなんだ!」と呆れ返り、ネズミの頭が混入したという噂は瞬く間に拡散した。

慌てた学校側は3日、「あの異物は、“外観が変わった”アヒルの首だった」と公式に声明を発表したものの、これが火に油を注ぐ結果となり、異物混入発覚後も営業を続けていたカフェテリアは利用する学生が激減した。

ところが地元の食品監督管理局が4日、「よく見て! これはただのアヒルだよ!」と空気が全く読めないコメントを寄せたことで、SNSはさらに炎上。ネチズンの怒りが爆発した。

これを受けて学校側は「これ以上、この件に関してSNSで議論することを止めるように」と学生に警告する事態となり、同校と契約しているケータリング会社まで「我々が配達した食事からはネズミの頭は見つかっていない…。これ以上変な噂を広げれば、深刻な結果をもたらすことになるだろう」と脅迫ともとれるような声明を発表し、SNSには次のようなコメントが寄せられた。

「みんなで嘘をついて、ネズミの頭が混入したことを隠そうとしている。異物混入よりも、隠蔽しようとする姿勢のほうが問題だ。」
「なぜ『ネズミ』だと認めないのか。誰かが責任を取るか、罰金を科すなどして、次につなげればいい問題。」
「みんなネズミの頭ばかりに気を取られているようだけど、体の部分がどうなったか気になる人はいないのか? 考えただけで恐ろしい。」
中国での情報操作は普通に行われ、ますます巧みになっている。でも写真は嘘をつかないね。」

SNSではその後、調理されたアヒルの首やネズミの骨の写真を投稿して比較したり、アヒルの頭をネズミと入れ替えた写真を投稿する者まで現れ、学校や食品監督管理局などの対応を痛烈に批判した。

また「間違っているのに権力によって無理に押し通す」という意味を持つ「鹿を指して馬と為す(指鹿為馬)」という故事成語を「指鼠為鴨」ともじって批判する者もおり、当局が異物の検証をすることを約束したという。ちなみに指鹿為馬とは、秦の始皇帝が亡くなった後に野心的な政治家が鹿を馬と言い張り、「鹿だ」と真実を言った者を処刑した話がもとになっているそうだ。

画像は『Manya Koetse 2023年6月7日付Twitter「This trending topic received over 310 million views」』『What’s on Weibo 2023年6月7日付「“Calling a Rat a Duck”: Jiangxi Students Discover Rat Head in Meal, School Insists It’s Duck」(Image posted on Weibo)(posted on Zhihu)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)