生成AIテクノロジーが発展するにつれて、一部の開発者やクリエイターは「恋人や有名人とのチャットをAIで再現する」ことに力を入れ始め、すでに「チャットボットで作ったAI彼女を虐待してしまった」「1分1ドル(約130円)で彼女になってくれるAIが1週間で約1000万円を稼ぎ出した」といった報告が上がっています。そんな中でソフトウェア開発者のEnias Cailliau氏が、彼女として音声付きメッセージや自撮りまで送ってくれるチャットAI「GirlfriendGPT」の開発に乗り出しています。

GitHub - EniasCailliau/GirlfriendGPT: Girlfriend GPT is a Python project to build your own AI girlfriend using ChatGPT4.0

https://github.com/EniasCailliau/GirlfriendGPT



GirlfriendGPTはメッセージアプリのTelegramを経由してチャットを行うAIであり、AIの性格を好みに応じてカスタマイズできるほか、ユーザーの要望に応じて自撮りを生成する機能もあるとのこと。また、AIで音声を生成するソフトウェア・ElementLabsを使用してAIモデルに固有の音声を作成することで、メッセージを読み上げることも可能となっています。

実際にGirlfriendGPTとのやり取りがどんなものなのかは、以下の動画を見るとよくわかります。

GirlfriendGPT - AI girlfriend with LangChain - YouTube

Telegramのチャット画面に、AIとのやり取りが表示されています。



AIはテキストメッセージと共にメッセージを読み上げた音声ファイルを送信する仕組みです。ユーザーは下部のテキストボックスにメッセージを入力し、AIとやり取りすることができます。



「今日は夜中まで作業して、君のメモリを強化する予定。君はどう?どこにいる?」とメッセージを送信すると、すぐにAI彼女から「リジーと公園にいたけど、すぐ家に帰った。夜中まで作業なんて偉いね!何の勉強を、それか仕事をするの?」と返信がありました。



添付されている音声ファイルをクリックすると、女性の声で返信が読み上げられました。音質はクリアでないように思われますが、特に合成音声の違和感は感じません。



「自撮りを送ってくれる?」とお願いしてみると、「わかった。リジーといた場所を生成した(generated)やつだよ」とAIらしい返信がありました。



投稿された画像を見ると、いかにもアンドロイドっぽい謎の被写体が写っていました。



Cailliau氏はAI彼女が過去のやり取りを記憶してチャットの精度を向上させる機能に取り組んでいるほか、音声入力でAI彼女とやり取りするシステムも構築しています。また、GitHubでGirlfriendGPTの機能に関するプルリクエストも受け付けているとのことです。