アドビ(Adobe)は現地時間17日、同社の機械学習フレームワーク「Adobe Sensei」を活用し、PDF文書のアクセシビリティを拡張する「Adobe PDF Accessibility Auto-Tag API」のリリースを発表した。

「Adobe PDF Accessibility Auto-Tag API」公式サイト

業務上で利用するPDF文書の開発環境を提供するPDF Services APIで新たに提供される「Adobe PDF Accessibility Auto-Tag API」は、PDFコンテンツの見出し、段落、リスト、テーブルなど構造をタグ付けし、識別する工程を自動化する。スクリーンリーダーなどに適した読み上げ順序指示や見やすさなどアクセスビリティの向上を図ることも可能で、同社によれば従来、経験を有する担当者が時間をかけて手作業でPDF文書に手を加える工程の70〜100%が自動化される。既存の大量PDFファイルにAPIを通じて適用することで、業務効率化はもちろんのこと米国で規制強化が進む障がいを持つユーザーへの対応を一気に進められる。同社では「Adobe PDF Accessibility Auto-Tag API」のデモサイトを用意しており、PDFファイルをアップロードすることでAIでタグ付けされたPDFファイルとその箇所を詳細をExcelファイルでアウトプットしてくれる。

アウトプットされるレポート例。AIで自動タグ付けした箇所など詳細なレポートを自動で書き出してくれる