子どもが小学校を卒業したあたりから、教育資金に頭を悩ませる人は多いもの。中・高校生の子どもを持つ40代の夫婦の場合、支出のバランスはどのように取ればよいのでしょうか? 読者がファイナンシャルプランナー・畠中雅子さんに家計相談しました。

進路によって教育費がたりるか不安…40代の家計

ここでは40代夫婦の家計を、畠中さんに診断してもらいます。

【表】青葉さんの家計表

・相談者:青葉一美さん(仮名)
夫と長女13歳、二女11歳の4人家族。夫婦協力してやりくりし、住宅ローンの繰り上げ返済と貯蓄に励み中。2人の子どもの今後の教育費が心配。

小学6年生と中学2年生の女の子がいる青葉さん。長女は塾通い、二女はテニスを習っていて、学校費用なども含めると月の教育費は約6万7000円にも。

「このところ急に教育費が増えてきて、ビックリしています」と話します。

これまで夫婦で協力して家計をやりくりし、マイホームも中古マンションを選んで住宅ローンを安く抑えたり、繰り上げ返済にも励んできたそうですが、

「これから教育費がどれくらいかかるのか心配で…。食費が多いのですが、もっと減らした方がいいでしょうか」

そんな青葉さんに、畠中さんは、「ほかの支出でムダを出していないから大丈夫! 今後は貯蓄を減らさないように、繰り上げ返済は打ち止めに。月々の返済額を増やせば、長女の大学入学前に完済することもできますよ。気になる教育費は、今後どんなことにいくらお金がかかりそうか、具体的に予想してみましょう。知っておくことで気持ちの準備もできます」

●チェック1:日々の家計管理はこまめにレシート+アプリで

家計簿は、夫がアプリで記帳。

「買い物のレシートをボックスに入れておくと、入力してくれます」。

月末には夫婦で収支チェックも。

「夫婦の協力体制がストレスフリーのやりくりにつながっていますね」と畠中さんも感心!

●チェック2:学資保険は姉妹ごとに加入して備える

18歳満期の学資保険で長女は300万円、二女は200万円を準備。

「毎月の保険料の支払いは大変ですが、通常の貯金より強制力があるのでムリなく貯められています」(青葉さん)

・家計に余力があれば短期払いに変更をして返戻率アップ

保険料は、まとめ払いにすると割引に。

「年払いなら、保険料が数千円安くなっておトクです」(畠中さん)

●チェック3:“130万の壁”を守って扶養内に収まる働き方

スポーツジムとスーパーのダブルワークで月収10万円。

「これ以上は体力的につらい」という青葉さんに、「社会保険に入って同じ手取り額にするには、年収150万円まで働く必要が。ムリせず今のペースで」と畠中さん。

●チェック4:家族レジャーは月1回のコストコでまとめ買い

家族のお出かけは、毎月の恒例行事にしてかかる予算を把握。

「生活に必要な買い出しもコストコにすることでレジャーに。家族全員食べることが好きなので、途中のおいしい店を探して外食も楽しんでいます」(青葉さん)