男子90kg級 村尾三四郎 ニューヨーク出身の新星『令和の三四郎』が目指す柔道家とは【柔道 グランドスラム東京】

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付いた異名は"令和の三四郎"。日本人の父とアメリカ人の母を持つ村尾はニューヨーク出身。5歳の時に柔道を始め、いつしかオリンピックを志すように。

しかし、目標だった東京五輪は代表から落選。挫折を糧に柔道との向き合い方はより強いものへと変わる。

22年2月 グランドスラム パリ 優勝
22年7月 グランドスラム ハンガリー 優勝
22年8月 アジア選手権 優勝

国際大会でも勝ち抜く力を得た村尾。次こそは必ずオリンピックの舞台へ。12月3・4日に行われる柔道・グランドスラム東京2022。"令和の三四郎"が「東京」から「パリ」への道を開く!

ー柔道を始めたきっかけは?

父が姉に柔道やらせたくて、最初はそれについて行ったという感じで始まりました。

ーオリンピックを意識し始めたのは?

小さい時から夢ではあったんですが、東京五輪を強く意識したのは高校1年か2年くらいの時でした。その時は結果もなかったですが、自分の中でできるなと思ってずっと目指してきました。それは叶いませんでしたが、次はパリ五輪に向けて今頑張っています。

ー東京五輪を逃した瞬間の気持ちは?

まだ実力不足だったなというのが率直な感想で。グランドスラム東京だったりマスターズだったり全部負けてしまったので、まだまだ弱かったなというのが率直な思いです。

ーパリ五輪を目指す上での自分の変化は?

柔道に対する向き合い方がまだまだだと思っていました。高校(桐蔭学園高校)の高松(正裕)先生に「勝手に自分で限界を決めているからそれを全部なしにして、できることを全部やってみたら?」とアドバイス頂きました。

その時は自分の中では最大限だと思っていたんですが、今は生活して柔道をやっていく中で、まだまだできていたなと感じます。今は試合に勝つ為の練習を毎日やれているかなと思います。



ー自分のストロングポイントは?

どんな相手でも投げ切る技を持っているというのが、自分の一番の強みかなと思います。

ーライバルについて

日本人選手で言うとオリンピックの代表は1人しかいないので、全員がライバルと言えばそうなんですが、今代表を争っている増山(香補)さんは自分が追っている立場というのは変わっていないので、12月のグランドスラム東京というのは勝たなきゃいけない試合だと思っています。

外国人選手で言うと、同級生でもあるんですが東京五輪でも優勝したジョージアのベカウリ選手。2回対戦していますが2回とも負けているので、どこかの試合で勝ちたいなと思っています。

ー今後、思い描く道のりは?

パリ五輪を目指していく上で、来年の世界代表なって世界チャンピオンになる。まずここがとにかく重要なこと。

一回勝って「村尾強いね」じゃなくて、一試合一試合勝ち続けるということに意味があると思うので、勝ち続けたいなと思います。

ー好きな言葉「Be Real」について

マイクタイソンが好きで、マイクタイソンのシャツに「Be Real」と書いてある時があるんですが、「本物になる」という意味で。

ただ強い選手ではなくて、柔道を通じて人間味だとかを周りの人に見てもらえるような、尚且つ最強で居続けるような。自分はマイクタイソンのそういうところが好きなので、自分もただ柔道が強い人間ではなくて、オリンピックや世界選手権で勝つことに価値が出るような人間、柔道家になりたいと常に思っています。

ー12月のグランドスラム東京への覚悟

東京五輪選考では悔しい思いをしたので、その分、グランドスラム東京がどれだけ重要な試合になるかということは自分でも分かっています。全てを懸けて優勝したいと思います。