試運転をしていた次世代型路面電車「LRT」が脱線した事故で、宇都宮市などは原因を詳しく調べるため、25日から走行調査を始めました。

脱線事故は11月19日、JR宇都宮駅東口で緊急事態を想定して本来通らないルートを逆走させる試運転中に起きました。車両に取り付けられた事故当時のドライブレコーダーの映像やこれまでの調査からも車両が横に大きく揺れたことが確認されています。

そこで宇都宮市などは、車両の横揺れとスピードの影響を調べるため、専用の計測器を使った追加の走行調査を25日から始めました。平石停留場の周辺で行われた調査には市の職員など約20人が参加し、約150メートルの区間を5往復しました。車両が時速5キロ以下でカーブに入ったときの横揺れのデータを取ったり、レールと車輪の接触状況を確認したりしていました。

今後、有識者と情報を共有し、営業運転と同じ時速40キロまで段階的にスピードを上げて調査する予定です。26日未明にはJR宇都宮駅東口まで走行させるほか、駅周辺でもデータを取り再発防止に向けた調査を進めます。

一方、LRTの車両は26日と27日に開かれるイベントに合わせて駅東口の停留場で特別展示されます。