高校生たちが身近な交通問題について考えるシンポジウムが22日、宇都宮市内の高校で開かれました。

会合は年に一回、宇都宮市内の高校が持ち回りで開いているもので、新型コロナウイルスの影響で2020年度、21年度は中止になっており、3年ぶりの開催となりました。

22日は市内の高校や特別支援学校など合わせて14校から28人の生徒が参加。今年度から県内では自転車に乗る時にヘルメットの着用を努力義務とする条例が施行されたことから、「自転車の安全で適正な利用を考える」をテーマに講話が行われました。

講師を務めたのは自転車競技で2000年のシドニーオリンピックから3大会連続でオリンピックに出場し、現在ブリヂストンサイクルの飯島誠さんです。飯島さんはヘルメットを着用すれば事故に遭った時の致死率が3分の1程度にまで減少するといい、走行前の自転車の点検やヘルメットの着用の重要性を説きました。

講話の後には電動アシスト自転車を使った交通安全実習が行われました。

飯島さんによりますと、ここ10年の全国の自転車事故で自転車と車の事故は減少しているものの、歩行者との事故が増えているということです。

通学で自転車を利用している生徒たちは、ひとたび歩行者との事故が起きれば加害者になることを認識し、スピードの出し過ぎに注意することや交通ルールを改めて学んでいました。