心と体は繋がっているため、「メンタルヘルス(精神面の健康)の不調が身体の健康にも影響を与える」ということを実感している人も多いはず。そしてその影響が、老化スピードとも深く関わっていることが明らかになりつつあります。

本記事では、メンタルヘルスが「生物学的年齢」に大きく影響するとした研究結果をお届けします。

喫煙より悪影響?

新たに発表された研究で明らかになったのは、孤独感や不幸感、そして「うつ病」などのメンタルヘルスの不調が、喫煙や一部の疾患よりも老化を加速させるということ。

<Aging-US誌>に発表された研究によると、人間の年齢は生年月日を基にした「暦年齢」と、身体機能の老化を基にした「生物学的年齢」の二つに分けられるとのこと。生物学的年齢は、遺伝や生活習慣などの影響を受け、生物学的年齢が高いほど、病気や死亡リスクが高くなることが様々な研究で明らかになってきました。

スタンフォード大学と香港中文大学の研究者たちは、成人4,846名から収集したデータをもとに「加齢時計」を考案。

この研究では、コレステロール値やグルコース値などの16種類の血液バイオマーカー、性別、血圧やBMI値などの情報を収集し平均的な加齢時計をもとにモデルを構築、参加者の実際の年齢とそのモデルを比較しました。

「不幸や孤独を感じるなどの心理的要因は、生物学的年齢を1.65歳老化させ、居住地域や婚姻状況、そして喫煙状況などによる影響を上回った」と、この研究の責任者であるフェダー・ガルキン氏は述べています。

「加齢のスピードは、心理的な特徴と大きく関連していることが明らかになりました。精神状態の生物学的年齢への影響は大きく、喫煙と比較できるほどです」
「自身のメンタルヘルスをケアすることは、老化のスピードを遅らせ、生物学的な若さを保つために不可欠なことなのです」

とはいえ、自分でもどうにもできない状況によって、気分の落ち込みや不安、孤独を感じている人もいるはず。そんな時は、一人で対処しようとせず、セラピーやカウンセリングを受けるなど専門家の手を借りながら、少しずつ回復していくことも大切です。

※この翻訳は抄訳です。Translation: ARICOSMOPOLITAN UK

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