乙訓が京都国際を下して5年ぶりに京都の頂点を掴む!6回表に勝ち越しの適時三塁打を放った岩本和弥(乙訓)

<秋季京都府高校野球大会:乙訓3-1京都国際>◇2日◇決勝◇わかさスタジアム京都

 乙訓が夏の甲子園出場校である京都国際を下して5年ぶり2回目の優勝を果たした。

 乙訓の先発を任されたのは背番号17の山村寛(1年)。1回裏に一死一、三塁から内野ゴロの間に1点を失うが、3回の無死満塁のピンチを無失点で切り抜けると、流れが一気に乙訓に傾く。

 その直後の4回表、乙訓は二死一、三塁から重盗を敢行。これが見事に成功して同点に追いついた。

 山村は5回に代打を出されて降板。「3回1失点で凌いでくれたら」という市川靖久監督の期待を上回る4回1失点の好投を見せた。

 5回から登板した左腕の堀江仁和(3年)もキレのあるストレートを投げ込み、2番から始まる5回裏の京都国際の攻撃を三者凡退で抑え込む。

 すると6回表、一死一塁から主将で4番の岩本和弥(2年)が「インコースを上手く捌くことができました」とライト線への適時三塁打を放ち、勝ち越しに成功。さらに相手のバッテリーミスの間にもう1点加えて、リードを2点に広げた。

 リードをもらった堀江は度重なるピンチを無失点で切り抜けると、9回裏にはエースの金納晋平(2年)がマウンドへ。二死から振り逃げと死球で一、二塁と長打が出れば同点のピンチを招いたが、最後は5番の高岸栄太郎(1年)から三振を奪ってゲームセット。優勝を決めた乙訓の選手たちはマウンドで歓喜の輪を作った。

「実力は京都国際さんの方があると思いますが、気持ちだけでよく戦ってくれたと思います」と選手を称えた市川監督。岩本をはじめ、旧チームから主力として活躍していた選手が複数残っており、彼らが上手くチームを引っ張ったことが優勝に繋がった。

 近畿大会に向けて「まずは一戦必勝で頑張ります」と意気込んだ岩本。この勢いで5年ぶりのセンバツ出場を掴むことができるだろうか。

(記事=馬場 遼)