アメリカ連邦調査局(FBI: Federal Bureau of Investigation)は7月19日(米国時間)、「Cyber Criminals Create Fraudulent Cryptocurrency Investment Applications to Defraud US Investors」において、サイバー犯罪者が不正な暗号資産を作成し、米国投資家をだます投資アプリを悪用して暗号資産の詐取を行っているとして警告を行った。この詐欺行為は時間をかけて成功しているとして、FBIは注意を呼びかけている。

Cyber Criminals Create Fraudulent Cryptocurrency Investment Applications to Defraud US Investors

FBIは、2021年12月22日から2022年5月7日の間に米国の正規の金融機関を装った正体不明のサイバー犯罪者が少なくとも28名の標的から約370万ドル(執筆時為替換算で約5億1,000万円)を詐取したと説明。2021年10月4日から2022年5月13日の間にYiBit1という社名で活動するサイバー犯罪者は、少なくとも4名の標的から約550万ドル(執筆時為替換算で約7億5,900万円)を詐取したことも指摘されている。

FBIは金融機関に対し、次の点に注意するように呼びかけている。

ユーザーに対してこうした情報を積極的に提供するとともに、ユーザーから報告できる手段を提供する

金融機関が暗号資産投資サービスやそほかの関連サービスを提供しているかどうかなどを説明する

金融機関がモバイルアプリを提供しているかをユーザーに知らせる

定期的に社名、ロゴ、そのほかの情報に基づいてオンライン検索を行い、詐欺的または不正行為に関連していないかを確認する

さらに、FBIは投資家に対して次のような注意を行うように促している。

直接会ったことのないユーザーや身元確認できないユーザーからの投資アプリのダウンロード要求に注意する。個人情報を提供したり投資家にアドバイスを求めたりする前に、身元の確認を行うようにする

アプリを提供する会社が実際に存在するかどうか、開示されている会社情報や財務情報がアプリの提供目的に一致しているものかどうかをダウンロード前に確認する

機能が制限されている、または壊れているアプリは懐疑的に扱う