欧州ツアーの対応に怒りを示した(撮影:GettyImages)

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<全英オープン 最終日◇17日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>
最終日に「70」で回り、トータル7アンダーの34位で終えたジョン・ラーム(スペイン)は母国、スペインのメディアに囲まれると、新リーグであるLIV参戦組の選手に対するDPワールド(欧州)ツアー、ライダーカップの対応に不満を口にした。
世界ランキング3位、27歳のラームにとって“セルヒオ・ガルシア”(スペイン)はヒーロー。PGAツアーはLIV参戦組の資格停止とした一方で、DPワールドツアーは“罰金”を科すことを発表しているが、現状のままではガルシアはライダーカップへの出場、また母国スペインで開催されるツアーにも出場することができない。
「解決策を見いだしてほしい」と欧州ツアーに再考を促す発言、「2週前のJPマクマナスのプロアマイベントのように、ゴルフにはもっとたくさんできることがある。米国男子ツアー、DPワールド(欧州)ツアー、LIVゴルフが争っていることが残念でならない」と話した。
「セルヒオは25年もプロとして欧州ツアーを引っ張ってきた。それを忘れてしまうのは正しいこととは思えない」というのがラームの主張だ。
またDPワールドツアーに属する母国スペインでの試合にも出場できないことは「恥ずべきことだ。セルヒオはプレーしたいのに」と怒りをみせた。
ガルシアの多額の罰金は免除されるべきとし、またDPワールドツアーへの出場、「ライダーカップもキャプテン、選手として出場できるべきだ」と話した。
PGAツアーのメンバーはすでに退会したガルシアは、全英オープンをトータル2アンダーの68位で終了。ラウンド後には「今週はとくに楽しいということはなかった。ただファンにはたくさんの声援をもらったことはうれしかった」と感謝を伝えた。
次回のセントアンドリュースでの全英オープンが2030年になるかもしれないと知ると。「2030…プレーするのは難しいかも」と聖地での戦いは最後になるかもしれないと示唆した。そして「ここでセベ(バレステロス)と一緒にプレーできなかったのがとても残念だ。僕が初めてここでプレーしたとき、セベはもうリタイアしていたんだ…」と母国のヒーローに想いを馳せた。
ガルシアの次戦は7月29〜31日、米ニュージャージー州のトランプナショナルGCで開催されるLIVゴルフになる。(文・武川玲子=米国在住)
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