●「ちっひーの垢抜け計画」を実行中

アイドルグループのNMB48が20日より、個人リレー配信企画「NMB48 27th シングル選抜メンバー 個人リレー配信」をライブ配信アプリ「17LIVE」にてスタートした。同企画では、『NAMBATTLE2(ナンバトルツー)〜がむしゃらにならな NMBちゃうやろっ!〜』のファン投票によって選ばれた、次期シングル選抜メンバー14名が日替わりで個人リレー配信を行う。

マイナビニュースでは今回、30日の配信で同企画のトリを飾る川上千尋にインタビュー。『NAMBATTLE2』で選抜第1位に輝き、念願の初センターを務める27thシングルへの思いや、NMB48の“現在地”について話を聞いた。

NMB48・川上千尋

○■垢抜けるために必死です(笑)

――改めて、選抜第1位おめでとうございます! “センターに見合う人”になるべく、TikTokで「ちっひーの垢抜け計画」を実行中ですが、手応えはいかがでしょうか?

TikTokのコメントで教えてもらったことを実践しながら、これまで自分では意識できていなかったところまで意識が行ってますし、「段々垢抜けてきたよね」と言われることも増えました。私自身まだまだやなとは思うんですけど、そんな風に言っていただけるということは、ちょっとずつ理想の自分に近づいているのかなと。垢抜けるために必死です(笑)。

――眉毛の感じも変わりましたよね?

そうなんです! 人生初の脱色をしてみました。

――それで印象が違うのですね! 川上さんと言えば黒髪のイメージですが、髪色も変える計画があったり?

機会があればやりたいのですが、27枚目のシングルのMVのときは黒髪でいたくて。黒髪の私が好きで投票してくれたファンの方もきっといらっしゃるので、そのイメージはできるだけ変えずにセンターに最初立たせていただいて、その後徐々に変えていきたいと思っています(笑)。

――しれっと(笑)。TikTokのコメントで寄せられたアドバイスで、気になったものはありますか?

まず、「カラコンを変えたらいいよ」というコメントが多かったことですね。私は普段カラコンをしないので、自分がカラコンをしてるように見られてることに驚きました! あとは、「前髪をストレートにしたほうがいい」というコメントも結構頂くのですが、実はもう前髪の縮毛矯正してるんです(笑)。川上千尋のことを知ってくださっている方の間ではお馴染みなんですけど、私、毛量がすごくて。

――見取り図さんもイジっていた……(笑)。

見取り図さんには、昔の宣材写真の髪型がホンマにハートみたいになってると言われます(笑)。そのくらい毛量がすごくて、変えたいけど変えられないので、前髪はキープですね(笑)。

●同期・渋谷凪咲との関係性

○■同期・渋谷凪咲の存在は「心の支え」

――27枚目のシングルはどのような気持ちで挑みますか?

27枚目のシングルは『NAMBATTLE2』で応援してくださった皆さんがいたからできた選抜メンバーなので、その選抜メンバー全員で、今度は皆さんにエールを送れるような活動期間にしたいなと思っています。



――先日、渋谷凪咲さんが「シングル選抜の新曲は同期のちっひーがセンターなので誇らしい」とおっしゃっていたのですが、その渋谷さんが「夢中人」で初センターを飾ったときには、川上さんも「同期の凪咲が満を持してセンターになった曲で、自分としても今までで序列が一番高かった」と話されていて。やはり同期というのは特別な何かがあるんだなと感じました。

そうですね。私は「普通は気づかんやろ」っていうような凪咲の些細な変化も読み取れるんですよ。凪咲っていつもニコニコ笑顔でいてて、楽屋とかでも人一倍みんなの様子も気にするタイプで、周りを見て空気を和ませてくれたりするんですけど、「ちょっとなんかあったんやろな」みたいな表情をする瞬間がたまにあって。凪咲から「それを読み取れるのちっひーだけやで」と言われたり、同期だからこそ、お互い言葉にしなくても分かる部分があるので、一緒のグループにいれることが心の支えというか、すごい助けになってます。

――どちらかがセンターになったら悔しい気持ちもあるのかなと思ったのですが、そこは同期だから混じり気なく応援できるんですね。

昔はそういう気持ちもあったんですけど、それはもう全部乗り越えました(笑)。

●苦しい時期を乗り越えられた理由とは?

○■悔しい思いをしているメンバーの希望に

――川上さんは『NAMBATTLE2』の開票イベントで、「同期や後輩の活躍に焦ったり、悩んだりしていた」とスピーチされていました。そうした苦しい時期を乗り越え、今回の1位に繋がったと思うのですが、「結果が出ず、しんどいな」と思ったとき、どんな考え方をして乗り越えましたか?

そうですね……私は多分うまく感情をコントロールできないタイプなんですけど、負の感情を出すのはすごい得意で。全然良くないことなんですけど(笑)。泣くし、みんなと一緒にいたくなくなるくらい落ち込む。そのときの乗り越え方は、「自分のことを見てくれている人がいる」って思うんです。

ファンの方が握手会やお話会で直接伝えてくださる言葉って、やっぱりすごい励みになって。思うような結果が出なかったとき、私はすぐに「よっしゃ、もう辞めよ」と思っちゃうんですけど、「この人たちのためにも頑張ろう」って思える存在がいてくれるから、「辞めよう」って考えるだけで実際はこうやって続けられてて、次に向かえるなって。

自分がパフォーマンスの面では負けてないという自信があるから悔しさを感じるんですけど、やっぱり結果が大事というか、自分一人では信じきれなくなってしまうこともあるので、ファンの方であったり、自分以外の誰かに評価してもらえるのはやっぱり嬉しいし、そのおかげで頑張れました。



――全然良くないこととおっしゃっていましたが、弱音をもらしてくれる姿を見て、応援したいと思った方も多いのではないでしょうか。川上さんが、阪神ファンの後輩が新しくNMB48に入ってきたときに隠すことなく闘志を燃やし、「今回も憧れる人として自分の名前が挙がらなかった」と落ち込んでいるのを見たことがあって、こんなにも素を見せてくれるのかと驚いていたんです(笑)。

そうなんですよ! 阪神ファンやのに私に憧れてくれてないっていう(笑)。

――大変だった時期を経て、今回ファン投票でセンターを獲得。開票イベント後のコメントも力強くて素敵だったので、次に入ってくる後輩からは憧れの人として名前も挙がるのでは?

いやー、どうですかね(笑)。でも、分かるんです。今回初めてセンターに立たせていただけることになりましたが、それまでにすごい時間がかかってるので、もし自分が川上千尋の後輩としてMNB48に入ったら、憧れはしないだろうなって。これだけの年数頑張ったら川上千尋みたいになれるけど、逆にこんなにも長い時間頑張らないといけないんだっていうのは絶対にあると思います。

やっぱり最初からパッと選抜に入ったり、スター街道を行くメンバーに憧れる気持ちはすごく分かるんですけど、選抜のボーダーラインで止まっていて悔しい思いをしているアンダーの子たちの希望に自分はなれればと思ってます。私もなかなか選抜に選ばれなくて、その気持ちはすごく分かるので。

●ミュージカル挑戦で大泣きしたことも…

○■『ぐれいてすと な 笑まん』で学んだこと

――新たな道標になれればと。続いて、吉本新喜劇とNMB48がタッグを組んだミュージカル『ぐれいてすと な 笑まん』についてもお話を聞かせてください。先日ついに幕を閉じましたが、振り返ってみていかがですか?

最終公演の後に出演者とスタッフさんで集まって、一人ずつ感想を言っていく機会を頂いたのですが、NMB48のメンバーから出る言葉が「終わってしまうのが寂しい」「このミュージカルに出られて良かった」というもので、泣いちゃう子も結構いて。私も泣いたんですけど(笑)。最初はメンバーのなかでも、演技をしたい子もいれば、苦手意識を持っていた子もいて、気持ちのギャップが激しかったんですけど、稽古と本番の舞台を重ねていくことでみんなの気持ちが一つになっていったんだなってすごく思いました。

――川上さんはどんなことを話されたんですか?

私はすっちーさんと(塩月)希依音と一緒の場面が多かったので、すっちーさんから学んだことがたくさんあって。ほとんどアドリブのシーンにも挑戦させていただいたのですが、芸人さんは、普通に考えたらしょうもないと思ってしまうことも面白くするために、こんなにも真剣に取り組むんだという発見や、スベッてもそれが面白くなるんだという気づきがあったことや、すごい人の目を気にしてた私が下ネタもバンバン言えるようになりましたっていう感謝の気持ちを伝えさせていただきました(笑)。

――人の目を気にしてたのに、一気に下ネタまで言えるように(笑)。女優としての活躍を目指す川上さんにとって、新しく得たものもたくさんありそうですね。

そうですね。私は感情の起伏があまり大きくないみたいで、公演中、演出の玉野(和紀)さんから、セリフに感情が乗りにくい点をよく指摘していただいていたのですが、一回「なんでできないか分からないんです」と大泣きしてしまったんです。そのときに「絶対にできる素質があると思ってるから、言ってるんだよ」と励ましていただいて、その後の公演では「段々良くなってきたね」という風に言っていただけて。そうやって私に足りないところを言葉にして伝えていただいたおかげで成長できたし、これからのお芝居に生かしたいと思いました……とみんなの前で話していたら、めっちゃ泣いてました(笑)。

●NMB48の“現在地”と“今後の展望”

○■アクションを起こさないと前には進めない

――それは泣いてしまいます! 『ぐれいてすと な 笑まん』を経験して、NMB48がグループとしてまた成長したと思うのですが、川上さんはNMB48の現在地をどう捉えていますか?これまで、小嶋花梨さん、渋谷凪咲さんにお話を伺うと、「土台づくりの時期」「NMB48にしかない強みがある」というキーワードが挙がりました。

私は、自分たちでアクションを起こさないと、前には進めないのかなと。NMB48は今、『NAMBATTLE』や『ぐれいてすと な 笑まん』など定期的に大きなイベントをしたり、話題を作りたいと思って頑張っています。SNSもその一つで、メンバーそれぞれが発信力をつけて、自分たちで仕事に繋げていかないといけないと思っていて。今は、グループを卒業した(吉田)朱里ちゃんの力も借りて、メンバーそれぞれの夢の実現に向けて、SNSをどのように活用していけばいいかを見つけるために、「NMB48 SNSプロジェクト」という試みも行っています。

――渋谷さんは「なにかきっかけがあれば、NMB48は絶対に大人気になれる自信がある」とおっしゃっていました。今のお話を聞くと、川上さんも同じように考えられているのかなと思ったのですが、いかがでしょうか?

そうですね。NMB48は吉本の芸人さんと一緒にお仕事をさせていただく機会が多いので、他のアイドルさんと比べても、笑いは鍛えられているのかなという自信は正直あります。ライブパフォーマンスだけじゃなくて、MCも面白かったり、凪咲が言ってるようになにかきっかけがあって、たくさんの人に見つけてもらえれば、チャンスがあるのかなと思います。

――NMB48のさらなる活躍が楽しみです。では最後に、川上さんがトリを務める個人リレー配信への意気込みをお願いします。

改めて選抜1位に選んでいただいた感謝の気持ちを言葉にして伝えさせていただきたいですし、27枚目のシングルが楽しみになるような、「ちっひーにセンターをとってもらって良かった」と思って期待値を感じていただけるような配信にしたいです。



■プロフィール

川上千尋

1998年12月17日生まれ、大阪府出身。2012年にNMB48「第4期生オーディション」に合格し、グループに加入。野球好きで大の阪神タイガースファン。特技は8年間続けたフィギュアスケート。2022年3月に行われたNMB48のファン投票企画「NAMBATTLE2〜愛〜」で1位に輝き、27thシングルで初のセンターに決定した。女優としては、ドラマ『閻魔堂沙羅の推理奇譚』(NHK総合)や、舞台『サイキック学園 〜青春超能力バトル〜』、『ミュージカル シェイクス2022』などに出演。