@AUTOCAR

写真拡大 (全4枚)

価格発表 新型は524万円から

2022年1月に開催された東京オートサロン2022にて日本仕様が初公開となった新型フェアレディZ

【画像】新型フェアレディZのライバルは?【GRスープラと比べる】 全201枚

そこからおよそ3か月の時を経て、いよいよすべてのグレードの価格が明らかとなった。


2022年4月25日、新型日産フェアレディZの全グレードの価格が発表された。    日産

日本仕様発表とともに価格が発表されていた「プロトスペック」は696万6300円と700万円に迫る価格であったため、ベーシックなグレードでもかなりの高額となることも予想されていたが、ベースグレードで524万1500円と、プロトスペックよりも170万円以上安い価格という結果となった。

価格的な意味でも直接的なライバルになるであろうトヨタGRスープラの499万5000円〜という価格には及ばなかったものの、グレードによってエンジンの排気量や出力などが異なるGRスープラに対し、新型フェアレディZは全グレードで405psを発生するV6 3Lツインターボエンジンを搭載しているため、決して割高とはいえないだろう。

実際のところ、最上級グレードには本革&スエードのコンビ表皮のパワーシートやBOSEサウンドシステムといった上質な装備がプラスされるが、走りの面では中間グレードの「バージョンS」と変わりはない。

一方のベースグレードとバージョンSの差も、19インチ鍛造ホイールが18インチとなり、四輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキとメカニカルLSDが備わらない程度なので、走りを楽しみたいユーザーは差額の約80万円を元手に自分好みの仕様にするというのもよさそうだ。

そんな新型フェアレディZの価格、ネットユーザーにはどのように受け止められたのだろうか?

SNSやニュース記事に寄せられたコメントをチェックしてみよう。

中身に対して価格は「良心的」

ベースグレードで500万円超という、フェアレディZに刺さる世代であればがんばれば買えそうであるが、気軽に買えるとはいえないという絶妙な価格ではあったが、意外にも価格について好意的な意見が多くみられた。

「このスペックで純ガソリンターボエンジンかつ、6速MTが選べるというのは割安に感じる」


納期は当初の予定より延期されたが、価格面では日産は頑張ってくれたとの声も。    日産

「オートサロンに展示されていた車両(プロトスペック)の価格を見て驚いていたが、ベースグレードがこの価格というのはバーゲンプライスだろう」

「ただのマイナーチェンジであれば高額にも思えるが、エンジンが一新されただけでなく、レーダークルーズコントロールなど、運転支援システムや9インチナビが標準装備となっていることを考えればむしろ安い」

純粋に金額だけを見れば「安い」とは言い難い数字となっている新型フェアレディZではあるが、冷静に変更点をチェックすれば決して割高ではない、という冷静な意見が多かった。

「いつ、純ガソリン車が買えなくなるか分からないこの時代に新型を出してくれたことに感謝。買えなくなるうちに買わないと」という声も。

一方で、「すでに注文を入れたが、現状では納期未定」という声もあった。

たしかに当初、6月下旬を予定していた発売日が今回の発表では夏となっており、部品供給の事情などによって発売予定が前後する可能性があるというアナウンスがなされている。

「マイナーチェンジなのに……」

価格については好意的な声が多く寄せられていたが、否定的な声もなかったわけではない。

なかでも目立ったのが、「マイナーチェンジなのに値上げしすぎでは?」


新型フェアレディZは「ヘリテージ」を感じるデザインに仕上げられていると日産は発表している。    日産

「若い世代には手が届かない価格」

「価格はがんばっていると思うが、いかんせん賃金が上がらず物価が上昇している今では厳しい」

という厳しい意見が目に付いた。

そのほかでは「600万円もするクルマなのにボンネットダンパーすらついていないとは、信じられない」という声もあったが、ここはスポーツカーにどこまで求めるのかによって受け取り方も変わってくるポイントといえそうだ。

またデザインについては、「子どもっぽいデザインで海外のスポーツカーに比べると見劣りする」

「初代のオマージュということだが、長方形のフロントグリルには違和感を覚える」

というような、歴代Zのアイデンティティを取り入れたデザインを受け入れられない人もいたようだ。

そして否定的な声というわけではないが、「性能、価格ともに非常に魅力的なもので、今すぐにでも契約をしに行きたいが、2ドアクーペというボディ形状は家庭環境的に選ぶことが許されない」

「2シーターとなると必然的にセカンドカー的な使い方に限定されてしまうため、同じエンジンを搭載したスカイライン400Rにも新型フェアレディZ同様のテコ入れをしてほしい」という切実な声も見受けられた。

今回の新型フェアレディZについてのネットの声は冷やかし的なものだけでなく、本気で購入を検討していると思しきユーザーの声も多数あり、あらためて注目度の高さを実感することとなった。