イヤホンやヘッドホンは、ファンションアイテムとしても存在感があります。今回は、カラーバリエーションやビジュアル面に重点を置いた売れ筋モデルを取材しました。

訪れたのは、イヤホン専門店のe☆イヤホン秋葉原店 本館です。同店の東谷圭人氏は「最近はパステルカラーの人気が高まっていますね。あとはスケルトンブームも来ています。質感も含めて絶妙なカラーを採用しているバリエーションも多く、各社が意欲的に取り組んでいますね」と言います。

e☆イヤホン秋葉原店 本館の1階。東谷圭人氏にナビゲートしてもらった

「イヤホン&ヘッドフォン購入の3カ条」を踏まえ、カラーバリエーションが豊富な売れ筋トップ5を見ていこう。

○<イヤホン&ヘッドフォン購入の3カ条>

カラーだけでなく質感も異なるので、やばり実物を手に取って試用するのがベター。

ファッションの観点からも装着性は非常に大事。長時間身につけられるフィット感を追求しよう。

長く身につけるなら、バッテリー駆動時間やノイズキャンセリング、外音取り込み機能なども比較を。

※本文と写真で掲載している価格は、取材した2022年2月8日13:00時点のe☆イヤホンWeb本店価格のものです。日々変動しているので、参考程度に見てください。

第1位:スケルトンケースが目を引くAVIOT「TE-D01gs」

一番に選ばれたのは、AVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01gs」です。IPx7等級の防水性能があり、本体だけで10時間再生、ケース込みで50時間再生できます。カラーは5種類で、価格は5,610円でした。

「ケースがトイ的なスケルトンになっていて、男女ともに注目されていますね。ブラックに次いでホワイトが人気ですが、差はあまりなく売れています」

AVIOT「TE-D01gs」

本体は非透明のボディーをまとう

第2位:7色展開の完全ワイヤレス、ag「COTSUBU」

2位には、agの完全ワイヤレスイヤホン「COTSUBU」が続きます。IPx4等級の防水性があり、本体だけで5時間、ケース込みで最大20時間の再生が可能です。パステル系を中心とした7種類のカラーを揃えており、価格は6,480円となります。

「ロングセラーですね。グリーン系のストーンとクリームが人気を牽引しています。印象深く個性的なカラーを揃えているので、定番のブラックよりも注目を集めているのかもしれません。もともとオーディオ好きの方に信頼されているブランドの低価格モデルなので、購入層は幅広いですよ」

ag「COTSUBU」

第3位:スケルトンとパステルを取り入れた、ソニー「WF-C500」

3位となったソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-C500」は、スケルトンとパステルカラーの流行を取り入れたデザインを採用しています。IPx4等級で、本体だけで約10時間、ケース込みで約20時間の再生が可能。カラーは4種類となります。価格は1万円でした。

「2021年10月に発売したモデルで、ケースのフタが半透明になっているのがオシャレですね。アイスグリーンやコーラルオレンジなどのパステルカラーは女性人気が先行しているように感じますが、男性に選ばれることも珍しくありませんね」

ソニー「WF-C500 コーラルオレンジ」

同アイスグリーン

第4位:グロッシーな上位ワイヤレス、ANKER「Soundcore Liberty 3 Pro」

4位に選ばれたのは、ANKER(アンカー・ジャパン)の完全ワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 3 Pro」でした。IPx4等級で、通常モードの再生時間は本体のみで最大8時間、ケース込みで最大32時間となります。カラーは4種類あり、価格は19,000円でした。

「ノイズキャンセリングも備えた上位モデルですね。ANKERは割と無骨なデザインのイメージがありましたが、この製品はグロッシーな仕上がりでインパクトがあります。男性には光沢のあるミッドナイトブラックが人気ですが、女性にはクラウドホワイトなどのカラーが選ばれる傾向が高いですね」

ANKER「Soundcore Liberty 3 Pro」

第5位:ベージュ系が秋冬に存在感、ag「WHP01K」

5位はヘッドホンでした。agのワイヤレスモデル「WHP01K」で、価格は9,980円となります。連続再生時間は、アクティノイズキャンセリング有効で25時間、無効で35時間となります。カラーはブラックとクリーム、ダークグレイの3種類です。

「ベージュ系のクリームはコートに合わせやすく、秋冬に盛り上がりましたね。ヘッドホンのカラーバリエーションも最近豊かになってきているので、ファッションアイテムとして選ぶのも楽しいと思います。WHP01Kは、COTSUBUと同じく日本のオーディオブランドのfinalが音質を監修しているので、音から入る人も多い印象です」

ag「WHP01K」

はみ出し情報…カラーの個性で注目される、SOUL「S-Nano」

トップ5以外に気になるモデルとして東谷氏がピックアップしたのは、SOULの完全ワイヤレスイヤホン「S-Nano」でした。外音取り込み機能を搭載したIPx5のモデルで、本体のみで最長5.5時間、ケース込みならば最長24時間の再生が可能です。価格は6,100円。ブラックとフロスト、ブルー、ピーチ、ライム、イエローの6色があります。

「カラーの個性が絶妙なんですよね。パステルも取り入れつつ、絶妙に蛍光感があります。ほかにはない色合いということで、気にされる方は多くいらっしゃいますね。価格的にも買いやすいところもありますし」

SOUL「S-Nano ライム」

S-Nanoのカラーバリエーション

著者 : 古田雄介 ふるたゆうすけ フリーランスライター。『アキバPick UP!』(ITmedia PC USER/2004年〜)や『売り場直送! トレンド便』(日経トレンディネット/2007〜2019年)などのレポート記事を手がける。デジタルと生老病死のつながりにも詳しい。著書に『スマホの中身も「遺品」です』(中公新書ラクレ)、『ここが知りたい!デジタル遺品』(技術評論社)、『故人サイト』(社会評論社)など。 この著者の記事一覧はこちら