高木優奈【写真:Getty Images】

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18日開幕、今季第3戦Tポイント×ENEOSを前に会見

 国内女子ゴルフツアーの今季3戦目・Tポイント×ENEOSが18日、鹿児島高牧CC(6419ヤード、パー72)で開幕する。前日の17日には、2021年度プロテスト不合格でJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)主催試合の出場資格を失いながらも、世界ランキング300位以内の「臨時登録者」として推薦出場する高木優奈(フリー)が会見。1月中旬に同制度を知ったそうで、この試合に懸ける思いを語った。

 会見した高木は、1度は諦めていた試合に出場可能となった経緯を明かした。

「年が明けてから『試合に出られるかもしれない』と聞いて、まず、驚きましたし、うれしかったです。そして、マネジャーさんに動いてもらいました」

 高木は19年にステップ・アップ・ツアー優勝の権利で得たツアー予選会(QT)で43位に入り、昨季の2020-21年統合シーズンは「TP単年登録」という形で戦ってきた。しかし、規約の改正で今季は同登録が撤廃。試合出場やQT(ツアー予選会)出場権を維持するには、「JLPGA正会員」になる必要があった。

 昨年11月に実施された最終プロテストは1打差で不合格。賞金ランクかメルセデスランクで50位以内に入ってのシード権獲得、ツアー優勝でも正会員になれたが、それもかなわず。昨季だけで賞金2745万425円を稼ぎながら、高木は職場を失う形になった。

4試合目の出場には結果が必要だが…「経験を自分のプラスに」

 高木自身も「浪人」し、今年のプロテスト合格に向けて努力することを公言していた。しかし、1月中旬に「JLPGA会員以外の世界ランキング300位以内の選手は、主催者推薦で『臨時登録者』として最大4試合できる」と判明。その1試合目がこの大会になり、今後は4月のヤマハレディースオープン葛城、パナソニックオープンレディースの出場も決まっているという。

 ただ、現段階で高木の世界ランキングは265位。4試合目の出場を果たすためにも、それまでの3試合で結果を残す必要がある。「できればもう1試合にも出たいですが、出場できる試合の経験を自分のプラスにしていきたいです」。JLPGA正会員ならば3位以内に入れば、自動的に次戦に出場できるが、臨時登録者の高木にはその権利はない。今季中に正会員になる近道は「優勝」のみだが、高木は冷静だった。

「優勝したい気持ちはありますが、今大会も私だけがプロテストに合格していないわけで、ラッキーにラッキーが重ならないとそれは難しいと思います。とにかく全力を尽くして、プロテスト合格につなげていきたいです」

 ツアーで唯一無二の存在となった23歳。オフの間に伸ばした飛距離も武器に、目の前の一打に懸ける。

(THE ANSWER編集部)