【新型登場間近】初代はしょうゆ顔だったのに今じゃダイナミックなソース顔!? 歴代アウトランダーのデザインを振り返る

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三菱自動車の新型アウトランダーが2021年冬にいよいよ国内で発表される。すでに北米で発売が開始されているガソリンモデルではなく、PHEVモデルのみとなる。さらにプラットフォームの一新やPHEVモデルでようやく3列7人乗り仕様が選べる、気になるところも多い。でもこのデザインは本当にアウトランダーらしいといえるのか?
 
今回は、そんなアウトランダーのデザインについて歴代モデルを振り返ってみたい。
 
グローバルモデルの初代は“しょうゆ顔”
 
アウトランダーの車名は2001年に登場。「outland(遠隔の地、辺地)」に「er」を組み合わせたもので、「遠く未知なる地へ向かう冒険者」という意味を持たせたものだ。
 
ただしこのとき登場したアウトランダーは国外で売られるグローバルモデル(輸出モデル)に冠されたもので、国内では同年6月に「エアトレック」として登場したモデルがそれである。
 
エアトレックは「自由な空間と走りの創造」をコンセプトに、「ミニバンの持つ日常での使いやすさ」と、「ステーションワゴンの持つスポーティな走り」を融合するとともに、「SUVのオフロード性能」を併せ持つ、既存のRV(レクリエーショナルビークル)を超えたオールラウンドに活躍できるミドルクラスの次世代クロスオーバーRVとして登場した。
 
ちなみにエアトレック(AIRTREK)の車名はAIRとTRECKを組み合わせた“自由に冒険的に旅をする”を表す造語である。
 
このころの三菱は経営再建中にあり、安定的な成長を維持するために再構築を図った会社再建案「三菱ターンアラウンド」第一弾の新型車だった。
 
登場当時のエアトレックは、オフロードの走破性を主とした本格四駆の武骨なフォルムとは一線を画す、ステーションワゴンに大径タイヤを装着したスポーティかつ力強さを強調したスタイル。独立異形4灯ヘッドライトやグリル一体型バンパーなどスタイリッシュな仕立てで、どちらかというと“しょうゆ顔”と表現できるフェイズデザインだった。
 
エアトレックは2003年に派生グレードとしてスポーツギアを設定。フロントまわりに鼻筋の通った専用意匠を施し、スポーティさを強調。さらなる“しょうゆ顔”に磨きをかけた。
 
 
 
車名を統合。新生アウトランダーは端正なルックス
 
グローバルで2代目となるアウトランダーは2005年に登場。このとき国内販売モデルもエアトレックから車名を改め、「アウトランダー」がグローバル統一車名となった。
 
スタイリングは「スマート×スポーツ」をテーマに開発。無駄をそぎ落としたソリッドな面構成と筋肉質な隆々とした足を強調するフェンダーアーチにより、鍛え抜かれたアスリートのようなフォルムを形成している。質実剛健・シャープ・精悍・シンプルといった三菱デザインの精神に立ち返り、モダンなSUVテイストを溶け込ませ、長く付き合える大人のデザインを目指していた。
 
この世代のアウトランダーは「本格オンロードSUV」がコンセプトで、オンロードでの胸のすく走りに重点を置き、それに合わせてスタイリッシュなデザインが採用された。
 
販売期間は7年間で、グローバルで約66万台を販売した。
 
さらに都会的なローダウンルックの「ローデスト」