日本には各地に戦死者を埋葬した墓地がある。なかには、日本兵と共に外国人兵士も並んで埋葬されている場合もあるという。中国の動画サイトはこのほど、大阪にある真田山陸軍墓地を紹介する動画を配信した。ここに清国の捕虜が埋葬されていると伝えている。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本には各地に戦死者を埋葬した墓地がある。なかには、日本兵と共に外国人兵士も並んで埋葬されている場合もあるという。中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、大阪にある真田山陸軍墓地を紹介する動画を配信した。ここに清国の捕虜が埋葬されていると伝えている。

 この陸軍墓地には5000以上の墓碑と8000以上の遺骨を納めた納骨堂があるとされるが、ここには清国兵やドイツ兵の捕虜も埋葬されている。動画では、その幾つかは「清国」という文字に加えて名前も確認できると伝えており、日清戦争時に捕虜となった兵士の墓と思われるとした。

 敵国の兵士ながら、自国の兵士と並んで埋葬し、手厚く石碑まで建てたということには驚かされる。しかし配信者は不満なようで「怒りを覚える」と主張。理由の1つは、すでに消されているが石碑に「捕虜」の文字があったこと、もう1つは「手入れがされていない」ことだそうだ。

 動画では「手入れされていない」と不満を示しているが、全国に40カ所余りあるという旧軍用墓地はどこも老朽化や自然災害の被害などに悩まされている。清国兵の墓だけ粗末に扱われているわけではない。真田山陸軍墓地の場合、2018年に台風21号が来襲したことで大規模な被害を被ったが、国による修繕費の大幅な増額と、先行的に補修が進められることが報じられている。

 中国では「国のために命を犠牲にした人は尊敬されるべきであり、名誉ある扱いを受けるべき」という考えが非常に強い。それゆえ動画には中国人ネットユーザーから多くのコメントが寄せられており、「彼らは中国にとっての英雄だ。祖国で手厚く葬るべきだ」、「烈士たちの魂を祖国に連れて来るべき」といった声が数多く見られた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)