秀吉(帝国データバンク撮影)

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 (有)秀吉(TDB企業コード:201667746、資本金300万円、神奈川県横浜市中区花咲町1-39-7、代表茂木信幸氏)は、3月30日に横浜地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は吉田正穂弁護士(横浜市中区住吉町1-2、よこはま第一法律事務所、電話045-228-2088)。財産状況報告集会期日は7月1日午後3時30分。

 当社は、1996年(平成8年)4月創業、97年(平成9年)11月に法人改組し、「秀吉」の店名で寿司店を運営していた。本店の桜木町店を中心に、ピーク時には伊勢佐木町や真砂町、川崎市など5店舗を構え、近隣住民や観光客需要も取り込むことで、2001年8月期の年売上高は約7億円を計上していた。近時においても、一貫の握りが大きい「ジャンボ寿司」や、金曜日の「寿司の食べ飲み放題」、土曜日ランチには「まぐろ食べ放題」を実施するなどメディア等でも掲載され、行列も目にするほどの人気店となっていた。

 しかし近隣の飲食店との競合が激しく、順次不採算店舗の閉鎖を余儀なくされていたほか、関連の(株)秀吉水産が2012年10月に破産手続き開始決定を受けるなど、厳しい運営となっていた。2017年に川崎店を閉店して以降、桜木町店の1店舗体制にまで縮小を余儀なくされていたことに加え、2020年に入ってからは新型コロナウイルス感染拡大により営業環境がさらに悪化。外出自粛等による来店客の減少もあり、2020年8月期の年売上高は約9000万円にまで減少、当期純損益も欠損となっていた。その後も感染拡大対策の徹底などでしのいでいたものの、年末年始の書き入れ時も振るわず、2021年1月をもって事業を停止、今回の措置となった。

 負債は申請時点で債権者約40名に対し約7600万円。