実際に使って気が付いたAQUOS sense4のチェックポイントを紹介!

既報通り、NTTドコモから4Gに対応したコストパフォーマンスの高いスタンダードスマートフォン(スマホ)「AQUOS sense4 SH-41A」(シャープ製)が11月6日より順次発売されました(通常カラーは11月16日発売。先行発売の限定カラー、レッド、ブルー、イエローは11月6日発売)。

本体価格は公式Webストア「ドコモオンラインショップ」などの直営店においては37,224円(金額はすべて税込)で、他社からの乗り換え(MNP)では16,500円引きの20,724円と、スタンダードモデルながら十分な性能のスマホとしては購入しやすい金額となっているのも特徴と言える1台です。

この「AQUOS sense4」はNTTドコモ以外にもSIMフリーモデル「AQUOS sense4 SH-M15」が量販店や仮想移動体通信事業者(MVNO)などから販売されているほか、AQUOS sense4シリーズとして複数の派生・廉価モデルがさまざまな販路で販売されており、昨年に最も売れたAndroidスマホとなった先代モデル「AQUOS sense3」からの高い評価を引き継いだスマホでもあります。

筆者もNTTドコモ版のAQUOS sense4 SH-41Aを購入し、これまでに開封して外観やプリインストールアプリなどの基本機能の紹介やベンチマーク性能およびカメラのレビューをお送りしてきましたが、本記事では実際にAQUOS sense4を使っていて気が付いたポイントをまとめてみましたので紹介したいと思います。

【AQUOS sense4のポイント】

・連続駆動時間(バッテリー持ち)がすごい


ミドルレンジ向けSoCと大容量バッテリーの組み合わせは強い

AQUOS sense4はバッテリー容量が4570mAhとこの画面サイズとしてはかなり大きめとなっており、2020年発売のNTTドコモ向けスマホを比較するのであれば、ハイエンドモデル「LG V60 ThinQ 5G L-51A」の5000mAhに次ぐものです。ちなみにその次が「Galaxy Note20 Ultra 5G SC-53A」の4500mAhです。

バッテリー容量が大きく、さらにチップセット(SoC)がハイエンド向けの「Snapdragon 865」や「Snapdragon 865 Plus」ではなく、性能と電力消費のバランスのいいミドルレンジの「Snapdragon 720G」となっていることに加え、シャープ独自の省電力性を特徴とするIGZOディスプレイ(しかも5.8インチと小さめで画面解像度もFHD+と他と比べると低負荷)によって非常に長いな駆動時間を実現しています。

この長時間駆動についてはシャープでも大きくアピールしており、1日1時間程度の利用で残りを待ち受け時間との想定で1週間のバッテリー持ちを謳っています。さすがに筆者の使い方で1日1時間以下とはいきませんが、それでも1日数時間の利用であっても3〜4日は余裕で持つのではないかと感じました。

・(比較的)小型で取り回し良好

AQUOS sense4(とそのバリエーションモデル)は国内で出回っている現行のAndroidスマホとしては(比較的)小型の部類に入るというのも押さえておきたいポイントの1つです。

特におサイフケータイ(FeliCa)や防水・防塵、耐衝撃などに対応したものとなれば、現行最小クラスのスマホであり、できるだけ本体サイズが大きくないもので、防水や耐衝撃などの機能をサポートしている機種を選びたいというのであれば、本機を選んで間違いないでしょう。


シャープのハイエンドスマホ「AQUOS R5G」(画像右側)と大きさを比べてみたところ。その差は圧倒的


・「アシスタントキー」に自由なアプリ登録をすることができない

AQUOS sense4の右側面の電源キーと音量キーの間に「アシスタントキー」と呼ばれるハードキーがあるのですが、こちらにはGoogleアシスタントやエモパー、my daiz(NTTドコモ版)などの「アシスタントアプリ」の起動キーに割り当てることができます。

せっかくアプリの起動をアサインできるハードキーなのにあくまでも「アシスタントキー」であるため、アシスタントアプリ以外を登録できず、ユーザーが自由なアプリの起動を割り振ることができないのはちょっともったいないとは感じます。

なお、設定の「便利な操作設定」の項目にて「電源ボタン2回押しでカメラを起動」などを設定できますが、その他にもワンボタン操作でアプリ登録できたほうがさらに便利じゃないかなと思います。




アシスタントアプリ以外に自由に設定したいです……


・コンパクトであるがゆえに一部のゲームには不向き

5.8インチサイズと、最近のスマホとしては比較的小型のディスプレイサイズのため、本格的なアクション(アクションRPG含)系・シューティング系(FPS系含)、対戦格闘系のゲームにはあまり向いていません。

画面が大きくないので、画面内に指をあててキャラクターを操作するゲームをすると画面内の小さくない範囲を指が覆ってしまうためです。特に2D(サイドビュー・トップビュー問わず)のSTG(アカとブルーやゴ魔乙、ダライアスバーストなど)との相性は悪く感じました。


ド派手な敵弾が画面を覆う弾幕STGとの相性はさらに悪い

一方で、パズルなどのカジュアルなゲームや派手なエフェクトの演出が入るような音ゲーなどはそれほど問題なく遊ぶことができました。




4人のキャラクターが動きまくり、ド派手な演出の飛び交う「マジカミ」も問題なく動作しています。(中画質モード)


・まとめ「価格対性能比が桁違いのミドルレンジ」

現時点において3万円代で買えるスマホと考えた場合、破格のコストパフォーマンスと言える性能と機能を備えていると断言できると思います。

個人的に足りないと思った点は「内蔵メモリー(RAM)がそこそこ快適に使っていくのに合格ラインぎりぎりな4GBな点」と以前にカメラレビューでも指摘した「暗所でのカメラ撮影が不得意なところだけが惜しい点」くらいです。

ただし、器用貧乏というわけではないのですが、決して器用万能でもないのも事実で、各機能に勝ったハイエンドスマホのように「何やらせても抜群のスマホ」というわけにはいきません。

ちなみに設定の見直し(バックグラウンドで動作するアプリを切るなど)をすることで、さらに動作に余裕を持たせることができますが、そのままの状態でも「なんでもそれなりにこなせる」というのは大きな強みでしょう。

トリプルカメラやおサイフケータイ、オーディオ機能にラジスマ(FMラジオ対応)などの機能を持ち、防水・防塵・耐衝撃まで備え、(テレビ機能やワイヤレス充電などの一部機能を除けば)ほぼ全部入りなのに普及価格帯のスタンダードモデルなスマホであるという、多くの人に勧められない理由が見つからないスマホと言えるのではないでしょうか。

似たような製品カテゴリーとしては楽天モバイルから12月8日にさらにコンパクトなミドルレンジモデルとして「Rakuten Hand」を発売していますが、eSIM専用機な点など、ちょっと比較に出しづらいところだと思います。

特にNTTドコモ向けであれば、個性豊かな限定カラーがドコモオンラインショップにて選ぶことができる(これは来春発売予定の「AQUOS sense5G SH-53A」にも言えることですが)ので、個人的にはこちらをおススメしたいところです。

スタンダードスマホの場合にはどうしても「コストパフォーマンスがこのくらい優れていてオススメ」といった推し方になってしまいがいがちなのですが、本機の場合には「ミドルレンジの4Gスマホにおける1つの到達点にまで達してる」といった方がいいかもしれないくらいに完成度が高く感じました。

もちろん、カメラ機能(暗所での撮影の不得意)など、ウィークポイントがないわけではありません。しかしながら、それを補って余りある多くの長所に恵まれた平均点の高さは好印象です。

また簡単モードなどのシンプルなホームアプリも搭載しており、従来のケータイから初めて手にするというようなスマホ初心者への最初のスマホにはもちろん、メインでもサブ機としての利用でも必要十分な性能を発揮してくれる「Andoirdスマホで迷ったらコレ」と選んでもOKなソツなく使っていけるスマホとしてオススメできる1台ではないかと思います。


気軽に買える価格帯のAndroidスマホでここまでやれるマシンに仕上がっているのは正直スゴイと思います




記事執筆:河童丸


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