北朝鮮へのビラ散布に対する政府の方針を発表する金有根氏=11日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は11日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)の主宰で国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開き、北朝鮮に向けてビラなどを散布する行為について「政府は今後、徹底的に取り締まり、違反があれば厳正に対応する」との方針を発表した。

 金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長はNSC終了後に行われた会見で、「南北の合意があり、政府が取り締まってきたにもかかわらず、一部の民間団体が北に向けてビラや物品などの散布を続けてきたことに遺憾の意を表明する」とし、ビラの散布は関連法に違反しているだけでなく、朝鮮半島の平和と繁栄を実現するための努力に対しても有益ではないと指摘した。

 金氏はまた「政府は朝鮮半島の平和を維持し、偶発的な軍事衝突を防止するため南北間のすべての合意を順守していく」と話した。

 韓国政府は10日、北朝鮮体制を非難するビラを飛ばす活動を行っている北朝鮮脱出住民(脱北者)団体を南北交流協力法違反などで告発し、両団体に対する政府の法人設立許可を取り消すと発表した。

 脱北者団体によるビラ散布を巡っては、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が4日に談話を発表し、ビラ散布に不快感を示した上で、南北関係の断絶を警告した。北朝鮮は9日から、南北首脳間のホットラインをはじめ、南北間の全ての通信連絡線を遮断している。