世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長(2020年2月28日撮影)。(c)Fabrice COFFRINI / AFP

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【AFP=時事】米共和党議員団が16日、世界保健機関(WHO)に任意拠出金を出すならば、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)への対応を誤ったとしてテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長を辞任させることを条件とするようドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領に提言した。

 米下院外交委員会(House Committee on Foreign Affairs)のマイケル・マコウル(Michael McCaul)共和党筆頭理事率いる共和党議員17人は、パンデミック対策にはWHOが不可欠だと強調しながらも、テドロス氏のWHO事務局長としての能力への「信頼を失った」と述べた。

 共和党議員団はトランプ氏に宛てた書簡で、「テドロス事務局長は、エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)のパンデミック以来世界最大の健康危機に客観的に対応するという職務を果たすことができなかった」と指摘した。

 トランプ氏は14日、WHOへの資金拠出を停止するよう政権に指示したと発表。パンデミックへの「対応を誤り」、世界に拡散する前に中国で流行していた新型ウイルスの重大性を隠蔽(いんぺい)していたとしてWHOを非難した。

 共和党議員団はテドロス氏について、中国政府を信頼したり、ウイルスの感染しやすさに関する台湾の警告を無視したりしたくて仕方がないのだろうと批判。

 さらに、「急速な感染拡大と新型コロナウイルスの人から人への感染に関する明らかな証拠があったにもかかわらず」、パンデミック宣言を遅らせたと非難した。WHOがパンデミックを宣言したのは3月14日。114か国で感染が確認され、4500人が死亡した後のことだった。テドロス氏はこの数週間前にも、渡航制限をしないよう勧告していた。

 共和党議員団は、WHOが世界で必要不可欠な役割を果たしていることに理解を示し、米国はこうした重要な活動を支援し続けなければならないと強調する一方、WHOの「公平性、透明性、正当性」を確保するため、速やかな措置を講じるよう求めた。

 同議員団は、「テドロス事務局長のWHO指導者としての能力への信頼を失った」「2020会計年度にWHOへの任意拠出金を出すならば、テドロス事務局長の辞任を条件とするよう提言する」と述べた。

【翻訳編集】AFPBB News

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