わずか2年にして、パコ・アルカセルのボルシア・ドルトムント時代へ終止符が打たれることとなった。昨年9月にはクラブ記録を樹立するなど、活躍をみせていたスペイン代表FWだったが、これからは故郷に程近いビジャレアルで再起をかける。移籍金は成果に応じたボーナス込で、最大3000万ユーロ。

 今冬加入のエルリング・ハーランドが、わずか56分間の出場で5得点を挙げるなど、目覚ましい活躍を披露しているところだが、しかしながらアルカセルもまたそれよりも16分だけ多く時間を要するだけという鮮烈な出だしを披露。

 最終的にシーズン1年目はリーグ戦26試合で18得点をマークしており、そのうち15得点はジョーカーゴールというおまけ付き。加えて今季も開幕から公式戦6試合連続ゴールという、ドルトムント110年の歴史の中で初めての快挙も成し遂げた。

 しかしながらそれから調子を落とし、さらに負傷や、システム変更の煽りも受けたこともあって、突如としてアルカセルは窮地へと立たされる結果に。それに追い討ちをかけたのが、前述のハーランドの獲得だ。

 今夏のユーロ2020を睨み新天地を模索したアルカセルは、当初は古巣バレンシアへの復帰で合意に達していたものの頓挫、その結果故郷に程近いビジャレアルへの移籍を決断。リーグ戦37試合で23得点という、華々しい成績を残したまま、アルカセルは早くもドルトムントの地を後にする。

ジャン獲得の障害は、高額なサラリー

 その一方でこの日もまた、エムレ・ジャン獲得の一方が届くことはなかった。まだ同選手の代理人はドルトムントとの契約締結で合意に達することはできておらず、サラリー面での問題を抱えている模様。1400万ユーロとも言われるユベントスでのサラリーについては、ジャンも一部カットの意思をもってはいるものの、どうやらギリギリのところまで駆け引きは続くことになりそうだ。