フィリペ・コウチーニョが1年間の期限付きで、FCバルセロナからバイエルン・ミュンヘンへと加わることとなった。さらに27才の攻撃的プレイヤーとの契約には、1億2000万ユーロでの買取オプションも付随されている。

 金曜日に行われたバルセロナのシーズン開幕戦、アスレチック・ビルバオとのアウェイ戦では、すでにコウチーニョの姿は見受けられなかった。同じく金曜日に開幕戦を迎えていたバイエルンのハサン・サリハミジッチSDは、それから間も無くして移籍成立が間近に迫っていることを認めており、その二日後の午前に同選手は一路ミュンヘンへ。そして月曜日に晴れて、正式に加入がクラブ側より発表がなされている。背番号は、昨季までロッベンが身につけていた10。レンタル料は年間850万ユーロで、サラリーは全額支払い。また1億2000万ユーロでの買取オプションも付随した。実はバイエルン側は「詳細については合意の上で明かすことはできない」としていたものの、しかしながらバルセロナ側が明らかにしている。

 「コウチーニョの獲得を目指してきていたし、それを実現することができて非常に嬉しいよ」と、カール=ハインツ・ルメニゲ代表はコメント。「合意してくれたバルセロナへ感謝の気持ちを伝えたい。フィリペは創造性と素晴らしいテクニックをもった、うちのオフェンスを更に強化してくれる選手だ」と言葉を続けた。


 2018年1月に移籍金1億2000万ユーロ(条件に応じて1億6000万ユーロまで上昇可能)で、FCリヴァプールからバルセロナへと加入したコウチーニョは、特にバイエルンがそれまで獲得を目指していたリロイ・サネの膝への重傷を受けた後により注目度が高まった一方、バルサはネイマール復帰へのディールの一部としてコウチーニョを含めたかったようだが、同選手がそれに拒否の姿勢を示していた模様。

 イニエスタの後釜として獲得されたコウチーニョだったのだが、その高い期待になかなか応えることはできず、リヴァプール時代に見せていた自身の特徴である、左からセンターへのカットインはバルサの4−3−3システムではあまり見受けられず、むしろ守備面で取り組みの不足が目につく結果に。そのためコウチーニョは自信を失っており、ファンからもブーイングも浴びせられていた。

 「今回の移籍は、僕にとっては新たな国での、欧州最高のクラブの1つでの、新たな挑戦を意味する」と語ったブラジル人は、「とても楽しみにしているよ。バイエルンと同様に、僕も大きな目標をもっているし、新たなチームメイトらと共に、それをつかみとることができるとも確信している」と、移籍成立への喜びを語った。