Palm Phoneの駆動時間が延長できるバッテリー付きケースを試す。ギリギリ1日は持ちそう
4月24日に日本でも発売となった3.3インチの小型スマートフォン「Palm Phone」。Engadget 日本版でもすでに何度か取り上げられ、意外と普通に使えるという評価を得ています。

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しかし、最大の難点はバッテリーが持たないこと。800mAhと最近のスマートフォンでは見たことが無いほどの少容量です。同じく小型スマートフォンのUnihertz Atomでも、バッテリー容量は2000mAhあります。

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そんなPalm Phoneの弱点を補うべく、mophieのバッテリー内蔵ケース「juice pack」を購入してみました。

juice packを簡単に言うと、モバイルバッテリーを内蔵した専用ケースです。Palm Phone用のjuice packでは容量900mAhのモバイルバッテリーが搭載されており、トータルの使用時間を13時間にまで延長できると謳われています。ただ、この13時間が通話時間なのか音楽再生時間なのか、いまひとつわかりません。


▲ケース上部を外してPalm Phoneを挿入します

それはともかくとして、このケースはワイヤレス充電に対応しています。Palm Phoneに装着したままQiの充電台に乗せれば充電できるので便利です。

パススルー充電にも対応しており、装着状態でワイヤレスあるいはUSB Type-Cでの充電を開始すると、まずPalm Phone本体が充電され、その後バッテリーケースの充電が行われます。



なお、ケースを装着しただけでは充電は行わず、背面にあるボタンを3秒長押しが必要です。ようするにこれがモバイルバッテリーの電源です。バッテリーケースの容量チェックのボタンも兼ねており、短押しすると横にある4つのLEDで、残容量を確認できます。

iPhoneの純正バッテリーケースとは違い、Palm Phone上でバッテリーケースの残量を確認出来たりはしません。


▲背面。下部に容量確認のLEDがあります

実際にどの程度のバッテリー持ちになるのか、YouTubeの連続再生で確認してみました。まず、Palm Phone単体で再生を行い、バッテリーが切れたらjuice packからの充電を開始するという方法です。

結果として、Palm Phone単体での連続再生はおよそ3時間。上映時間3時間2分の「アベンジャーズ/エンドゲーム」はなんとか視聴できます。

次にjuice packから充電を行ったところ、追加で約2時間20分の再生が可能でした。合計で約5時間半。3時間58分の「風と共に去りぬ」を安心して視聴できるほか、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(2時間22分)とエンドゲームをギリギリ連続で観られる計算です。

3.3インチの画面で動画を観続けるのかはともかくとして、これだけ持つなら通常利用でなんとか1日は持ちそうです。


▲15時〜18時がPalm Phone本体での動作。18時にJuice Packの電源を入れて、20時20分まで動作

本体内蔵以上となる容量900mAhのバッテリーを内蔵しているわりに、動作時間が2倍にならないのはおかしいと感じるかもしれませんが、そこはあくまでもモバイルバッテリー。必ず充電ロスが発生してしまいます。

細かなことは割愛しますが、使えるのは表示容量の70%程度と考えておけば大丈夫でしょう。今回は900mAhの70%で630mAhとなるので、容量はPalm Phone本体(800mAh)の79%。動作時間も180分の79%で約142分となります。合計は322分(5時間22分)、再生テストとほぼ同じ結果です。

コンパクトさを取るか、利便性を取るか


装着してもまだ十分に小さいとはいえ、Palm Phoneの魅力の一つであるコンパクトさは失われてしまいます。使用時のコンパクトさにこだわりたいのなら、通常のモバイルバッテリーを一緒に持ち歩き、こまめに充電したほうがいいのかもしれません。


▲モバイルバッテリーを持ち歩くのがベターかも。バッテリー容量が少ない分、充電も速いです

多少コンパクトさが失われても持ち物を増やしたくない場合には、juice packを検討する価値がありそうです。


▲装着後の厚みはUniherts Atomとほぼ同等。サイズは一回り大きくなります

ただし、日本での販売はまだ行われていないので、入手性に難があります。mophieの製品はiPhone用のバッテリーケースなどが日本でも正規販売されているので、今後、Palm Phone用の販売に期待したいところです。