何だかメンドウ…基礎体温って必要?測ると何がわかるの?
エステティシャン・鍼灸師として豊富な経験を持つ森田真理先生。女性ホルモン研究家でもあり、不妊や産前・産後ケア、生理トラブル、更年期障害といった女性特有の症状に特化して治療をされています。今回は、普段はあまり測ることがない“基礎体温”についてのお話です。
女性ホルモンの状態がわかる基礎体温
婦人科を受診する時などに必要となる、基礎体温。どういう体温なのか、真理先生に解説してもらいましょう。
「基礎体温は、活動していない安静時の体温ですね。体の維持に必要な、最低限度の機能しか働いていない時の体温です」
「体温は動いたり、食事したりするとすぐに変動してしまいます。ですから女性ホルモンの状態を知るためには、朝目が覚めたら寝床に入ったままの状態で測る基礎体温のようすを見ます」
基礎体温に今の状態が現れる
忙しい朝、基礎体温を毎日測るのはなかなか大変。でも、不調があって婦人科にかかる場合、基礎体温のグラフは必須です。
「基礎体温を測ると、排卵しているか・していないかがわかります。毎月生理が来ていても、基礎体温を測ってみないと、排卵しているかどうかはわからないんです。そういった意味で、これから妊娠を望んでいる方は特に、測ったほうがベターです。生理不順などで婦人科にかかる場合も、やはり基礎体温がないと診断できません。病院に行って相談する前に、基礎体温は測っておいたほうがいいと思います」
真理先生も不妊の方を診る場合など、基礎体温を見せてもらうことがあります。
低温期と高温期の二相が理想
「低温期と高温期に分かれた二相の状態になっていない場合は、排卵していないことがわかります。排卵が終わると高温期に入るはずなので、それが二相ではなくギザギザしていると、排卵障害を疑います。低温期がすごく長い方も、排卵していなかったり卵巣機能が落ちていたりします。あと体温のグラフがジグザグ・バラバラしている人は、排卵障害があったり、血糖値が安定しなかったり、寝不足だったりする方が多いですね」
基礎体温のグラフは、目に見えない女性ホルモンの状態を表しているのです。自分のことをきちんと知るためにも、基礎体温を測ることはとてもオススメなのです。
監修:森田真理/Mari鍼灸Salonオーナー。痩身・美容鍼灸家として人気が高い。オリジナルブランド「ぎんざ美人灸」を持つ
ライター:沢田聡子