「北は敵」の文言削除検討 18年版国防白書=韓国
![16年版国防白書(資料写真)=(聯合ニュース)](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/2/4/24824_1607_d13da1a9_f7fae070-m.jpg)
2018年版白書は下半期に発刊される。
16年版白書では北朝鮮について、「北の政権と北の軍はわれわれの敵」と明示している。同文言は北朝鮮が黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)に近い延坪島を砲撃した10年末に発刊された10年版白書から登場した。
国防部は「敵」を削除し、「軍事的脅威」などの文言にする方向で検討しているとされる。
別の関係者は「04年か08年に発刊した白書を基準にすることも検討している」と述べた。04年版白書では「北の在来式軍事力、大量破壊兵器、軍事力の前線配置などを直接的な軍事脅威」と表記している。08年版では「北の在来式軍事力、核・ミサイルなど大量破壊兵器の開発や増強、軍事力の前線配置などはわれわれの安保に直接的かつ深刻な脅威」とした。
北朝鮮が核実験・ミサイル発射を中止したことにより、脅威の水準が低くなったことも「敵」の削除を検討する背景にあるという。
政府関係者は「16年版白書では北の『脅威が続く限り』という条件をつけた」として、「北が核実験やミサイル発射を中止し、米国と非核化交渉に乗り出したため、当時の白書の条件が一定部分クリアされたと評価している」と説明した。
16年版白書では北朝鮮の核やミサイルなど大量破壊兵器、サイバー攻撃、テロは大きな脅威になるとして、「こうした脅威が続く限り、北の政権と北の軍はわれわれの敵」としていた。
国防部は1994年の南北会談で北朝鮮側代表が「戦争が勃発すればソウルは火の海になる」と発言したことを受け、95年版の白書に「北の軍は主敵」との表現を初めて使用し、2000年まで維持した。だが、同年に開催された南北首脳会談を機に同表現を巡る論争が起き、04年版から削除し、「直接的な軍事脅威」「深刻な脅威」などにした。